自民党が安保関連法案を説明するアニメ「教えて！ヒゲの隊長」をネットに公開したのは7月2日のこと。その1週間後には、「ヒゲの隊長に教えてあげてみた」という本歌取り的吹き替え作品が公開され話題になっている。

自民党の「教えて！ヒゲの隊長」はヒゲの隊長こと佐藤正久参院議員がキャラクターとして登場し、電車に乗り合わせた女子学生のあかりちゃんに安保関連法案について説明するというアニメ。話題が「徴兵制」まで進んだところで、電車が駅に到着して、

「もっともっともぉっと話を聞きたかったけど、続きはまたね、ヒゲの隊長さん」

と、あかりちゃんが電車を下りて幕引きという、物足りなさが残る内容だったが、「ヒゲの隊長に教えてあげてみた」の方は、ヒゲの隊長の説明にあかりちゃんが反論を突き付けていくというもの。

わずか8分ほどのアニメ動画ながら、安保関連法案について政府説明のどこが問題なのか、そのポイントがよく分かるので、ぜひ一度ご覧頂きたい。ちょっと早口で聞き取りにくい点はあるものの、テレビのニュースよりははるかに要点がまとまっている。

憲法解釈の問題が詳しく語られていないのは残念だが、本歌取りの本歌である「教えて！ヒゲの隊長」が、そもそもきわどい点には触れないのだから仕方ないか。

というわけで、こちらは自民党が公開しているアニメ動画。比較のためにもぜひご覧あれ。その上で伺いたい。ご感想はいかがだろう？

私見ながら――。
誤りであることを何度も指摘されているのに、日本人が乗ったアメリカの軍艦を守れない、スクランブルが10年前の7倍という主張をここでも押し通している。日本を狙っているミサイルを撃ち落とそうとしているアメリカの軍艦を守れないという例では、

といった内容だ。これが「国民に丁寧な説明」をした材料として取り扱われるとしたら空恐ろしい。国民をどう見ているか、そのスタンスがよく分かるアニメになっているとは言えるかもしれないが。

まったく厄介な人たちを責任者に選んでしまったものだ。