【災害に遭う前に】ツナ缶ランプを実験してみた

Kazannonekko452

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Facebookにツナ缶をランプにする記事が載っていたので試してみました。

マグロやカツオのオイル漬けは、文字通り魚を植物油に漬けたもの。油があるから燃えるのは当然なのですが、実際にやってみるまでは半信半疑でした。

第1回目は失敗。その原因は…

Facebookの記事で見た写真は、ツナ缶の真ん中に錐か何かで穴をあけ、荷造り用の麻紐を芯として使ったもの。それでも着火するのにマッチが4本必要だったと書かれていました。

災害時には手近に工具もないかもしれないし、とくに缶に穴をあける必要もないので、パッ缶タイプのツナ缶を少しだけ開けて、隙間にティッシュをこよりにした芯を差しこみました。

記事に火がつきにくいとあったのは、なかなか芯に油が上がってこないのかと考えて、芯を入れたあと、しっかり油が沁み上がってくるのを確認してから点火。

でも、ティッシュの芯はジジジ…と音を立てるばかりでいっこうに点火しません。それどころか、ティッシュで作った芯なのに焦げる気配すらありませんでした。

第2回目、成功。コツは芯を缶の底に入れないこと

芯が焦げもしないということは、芯に沁み上がってきていた液体が油ではなかったのかもしれません。第2回目のチャレンジではティッシュの芯を、缶の上蓋とツナの間、つまりオイルが上澄みとして溜まっていると思われるあたりに滑り込ませました。

芯に油がしっかりしみ込むまで待って火をつけると、今度は成功。見事に小さな火がつきました。ティッシュの芯の先端部分は燃えてしまいましたが、芯のこよりが缶の縁に接するところで延焼は止まり、その後は安定して灯りをともし続けました。

ロウソクには及ばないものの、ちゃんと灯りと認識できるくらいの明るさ。何より、そこに灯りがあるという安心感を与えてくれる、やさしい柔らかな灯りでした。きっと時代劇に出てくる灯明皿と同じような灯りなのでしょう。

灯りはなんと6時間以上も燃え続けました。いったん消してもすぐに点火することもできました。少しくらい風があっても消えにくいしっかりした火で、煤や煙もほとんど出ませんでした。

灯りに使ったツナ缶の実食にもチャレンジしてみましたよ。火を消した後のツナ缶の中身はほんのりと温まっていて、油気が抜けたせいか、あっさりしていて普通に食べるのより美味しかったほど。これ、なかなか使えます。

80グラムの小さなツナ缶で6時間以上の灯りを確保

実験をまとめます。

○ツナ缶はパッ缶タイプのもののプルトップを立ててできた隙間に芯を差し込む
○芯にはティッシュを8分の1程にちぎったものを捩じって「こより」にして使う
○こよりの芯は、缶の上の方のオイルの上澄み部分に差し込む

1回目に失敗したのは、芯を缶の底に差し込んだせいでしょう。オイル漬けとはいっても缶の底の方には魚の身から出る水分や味付けのためのエキスなどが溜まっているからです。コツは、この一点と言ってよさそうです。

そしてもちろん、点灯中は火災に十分注意が必要です。大きな皿に水を張った上に缶を固定するとか、まわりに可燃物を近づけないなどの配慮をお忘れなく。

今回使用したオイル漬け:いなば食品「かつお油漬(フレーク)」80グラム。原材料は、かつお、大豆油、食塩、野菜エキス、調味料(アミノ酸等)

災害に遭う前に、ぜひ一度お試しを!

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