2015年2月3日 今日の東電プレスリリース

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2月3日(火曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている現状を考えます。

「日報」に登場する主な施設(Google Mapに加筆)
「日報」に登場する主な施設(Google Mapに加筆)
 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年2月3日
www.tepco.co.jp  
【まとめ】今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
 【まとめ】今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
potaru.com

1号機~6号機

新規事項なし

◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

※滞留水移送は停止中

◆2号機
1号機と同じ4項目に加え、
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年12月22日午前9時58分~)

※滞留水移送は稼働中

◆3号機
1号機と同じ4項目に加え、
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(プロセス主建屋)へ高濃度滞留水を移送中。(平成27年2月1日午前9時56分~)


※滞留水移送は稼働中

◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・平成26年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール・水処理設備および貯蔵設備

新規事項なし

◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。

◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置運転中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置運転中
・RO濃縮水処理設備運転中

地下水バイパス ~通算47回目となる海洋排出の準備が進む

※地下水バイパス一時貯留タンクグループ3の当社および第三者機関による分析結果[採取日1月24日]については同等の値であり、ともに運用目標値を満足していることを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年2月3日

 福島第一原子力発電所 地下水バイパス 一時貯留タンク分析結果|東京電力 平成27年2月3日
www.tepco.co.jp  

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果 ~H4エリア「E-1」観測点の全ベータが前日比で約20倍に急上昇

◆最新のパトロール

平成27年2月2日のパトロールにおいて、タンクからの漏えいの兆候を早期に発見する目的で70μm線量当量率の測定を行っているが、降雪の影響によりパトロールを中止した箇所を除き、新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されなかった。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(降雪の影響によりパトロールを中止した箇所および漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年2月3日

◆H4エリア

H4エリア周辺地下水E-1の全ベータ値は、42,000Bq/L(採取日:2月1日)となっており、前回採取時の2,200 Bq/L(採取日:1月30日)と比較し上昇していることを確認。この値は、過去の変動の範囲内(68,000 Bq/L[採取日:1月16日])であり、当該観測孔の全ベータにおいては、降雨の際に以前にも上昇が見られていることから、今回の上昇についても、降雪が影響したものと考えている。今後も監視を継続していく。その他の分析結果については、前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年2月3日

 福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける 水漏れに関するサンプリング結果について (H4エリア周辺) | 東京電力 平成27年2月3日
www.tepco.co.jp  

E-1の全ベータが42,000Bq/Lに上昇(前回2月1日は2,200Bq/L、1月31日は2,000Bq/L)

「福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける 水漏れに関するサンプリング結果について (H4エリア周辺) | 東京電力 平成27年2月3日」より
「福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける 水漏れに関するサンプリング結果について (H4エリア周辺) | 東京電力 平成27年2月3日」より

◆H6エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年2月3日

 福島第一原子力発電所構内H6エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果について(H6エリア周辺)|東京電力 平成27年2月3日
www.tepco.co.jp  

1~4号機タービン建屋東側

新規事項なし

 福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果(護岸地下水サンプリング箇所) | 東京電力 平成27年2月3日
www.tepco.co.jp  

1~4号機サブドレン観測井

新規事項なし

※「福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果」のページでの該当するデータ公開も行われていない。

地下貯水槽

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年2月3日

 地下貯水槽 分析結果(平成27年2月2日分)
www.tepco.co.jp  

2月2日分のデータでは、地下貯水槽ドレン孔水での最高値は「iの北東側」で140Bq/L、「iiiの南西側」で120Bq/L。地下貯水槽漏洩検知孔水では「iの北東側」で67,000Bq/Lに上昇(前日の測定値は59,000Bq/L)。「iiの北東側」は8,500Bq/L。「iiiの北東側」で4,300Bq/L。「iiiの南西側」で14,000Bq/L。(ともに全ベータの値)

1号機放水路

新規事項なし

※「福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果」のページでの該当するデータ公開も行われていない。

関連データ(東京電力以外のサイト)

 [浪江]2015年2月(日ごとの値)主な要素 | 気象庁|過去の気象データ検索
www.data.jma.go.jp  

2月3日の降水量合計は0.0mm。気温は最高 6.4℃、最低 -5.8℃ 日照時間 6.3
 最大風速 7.3 北西 最大瞬間風速 15.3 西北西
2月2日の降水量合計は0.0mm。気温は最高 5.6℃、最低 -6.9℃ 日照時間 8.3
 最大風速 6.2 北西 最大瞬間風速 13.0 西北西

●最大風速は10分間の風速の平均値である平均風速のうちその日最大のもの。瞬間最大風速は、文字通り瞬間ごとの風速の最大値。

以上、「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」平成27年2月3日分の変更箇所を中心にピックアップしました。
構成●井上良太

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