3号機タービン建屋地下の高濃度滞留水の移送を停止
12月26日(金曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている現状を考えます。
セシウム/ストロンチウム同時吸着塔への交換を終了し、第二セシウム吸着装置(サリー)を再起動
※平成26年12月15日午前7時39分、第二セシウム吸着装置(サリー)について、現在のセシウム吸着塔からストロンチウム除去が可能なセシウム/ストロンチウム同時吸着塔への交換を行うため停止。その後、本作業が終了したことから、12月26日午後1時30分に同装置を起動。
1号機~2号機
新規事項なし
◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
※滞留水移送は停止中
◆2号機
1号機と同じ4項目に加え、
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年12月22日午前9時58分~)
3号機 ~タービン建屋滞留水のプロセス主建屋への移送を停止
1号機と同じ4項目に加え、
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(プロセス主建屋)へ高濃度滞留水を移送実施。(平成26年12月14日午前9時34分~12月26日午前9時53分)
※滞留水移送を停止
4号機
新規事項なし
・原子炉内に燃料なし
・平成26年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
5号機 ~残留熱除去系を停止。ポンプの運転確認のため
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
加えて、
※12月26日午前9時48分、5号機残留熱除去系(以下、「RHR」という。)(B系)については、原子炉停止時冷却モードにて運転中だが、点検停止中のRHR(A系)の(A)(C)ポンプの運転確認を行うため停止(停止時原子炉水温度:26.8℃)。
なお、冷却停止時の原子炉水温度上昇率評価値は0.132℃/hで、停止中の原子炉水温度上昇は約1℃と評価されることから、運転上の制限値65℃に対して余裕があり、原子炉水温度の管理上問題はない。
6号機
新規事項なし
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備 ~セシウム除去装置を停止し、第二セシウム吸着装置(サリー)の運転を再開
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
地下水バイパス
新規事項なし
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
12月25日のパトロールにおいて、新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されなかった。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。
◆H4エリア
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
◆H6エリア
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
1~4号機タービン建屋東側
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
1~4号機サブドレン観測井 ~2号機周辺のサブドレンNo.18、19の分析結果(12月24日採取分)
前々回(12月11日採取分)→前回(12月16日)今回(12月24日)の比較
(いずれもBq/L)
○No.18
セシウム-134 3,300 → 4,200 → 4,000
セシウム-137 12,000 → 15,000 → 15,000
全ベータ 15,000 → 17,000 → 18,000
トリチウム 1,200 → 970 → 1,100
○No.19
セシウム-134 1,300 → 1,600 → 1,600
セシウム-137 4,600 → 5,600 → 5,800
全ベータ 5,700 → 6,800 → 6,600
トリチウム 1,500 → 1,500 → 1,500
閉塞を行ったはずだが、一部に微増傾向が見られる。
地下貯水槽
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
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