11月19日(水曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発の現状を読み進めます。
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1号機オペレーションフロアの現状について調査資料と写真を公開
オペレーションフロア上には、クレーンや燃料取扱機、細かなガレキの上に、建屋天井部分が面的に覆い被さっていることが確認された。天井部分の下の状況についても線量計付きカメラを横から挿入して調査を行ったとされるが、今回はその写真は公開されていない。
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1号機 ~タービン建屋地下からの高濃度滞留水移送を再開
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
加えて、
・1号機タービン建屋地下→1号機廃棄物処理建屋へ高濃度滞留水を移送中(平成26年11月19日午前10時19分~)
※滞留水移送を再開
2号機~6号機
新規事項なし
◆2号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・2号機タービン建屋地下→3号機タービン建屋地下へ高濃度滞留水を移送中(平成26年11月13日午後3時7分~)
※滞留水移送は実施中
◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中。
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年11月5日午後4時14分~)
※滞留水移送は実施中
◆4号機
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール
新規事項なし
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。
水処理設備および貯蔵設備 ~サイトバンカ建屋からプロセス主建屋へ溜まり水の移送を停止
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
加えて、サイトバンカ建屋からの滞留水移送の停止を発表
・集中廃棄物処理施設において、サイトバンカ建屋からプロセス主建屋へ溜まり水の移送を実施(平成26年11月18日午前10時6分~午後4時)
地下水バイパス
新規事項なし
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
11月18日のパトロールにおいて、新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されなかった。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。
◆H4エリア
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
◆H6エリア
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
1~4号機タービン建屋東側 ~1,2号機ウェルポイント汲み上げ水の続報。濃度が減少傾向に
※前回(11月13日)採取した、1,2号機ウェルポイント汲み上げ水のガンマ核種および全ベータについては、過去最大値となっていたが、今回(11月17日)採取した分析結果において、ガンマ核種および全ベータの値が低下したことを確認。
マンガン54:49 Bq/L(前回値110Bq/L)
セシウム134:検出限界値(3.3 Bq/L)未満(前回値920 Bq/L)
セシウム137:8.9 Bq/L(前回値3,000Bq/L)
全ベータ:140万Bq/L(前回値320万Bq/L)
<最新のサンプリング実績>
その他の分析結果については、前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
1週間前、11月10日採取の分析結果は以下の通りだった。
マンガン54:54Bq/L [11月3日採取の前回値5.0Bq/L]
セシウム134:検出限界値(4.2 Bq/L)未満
[11月3日採取の前回値は検出限界値(4.2 Bq/L)未満]
セシウム137:9.0 Bq/L[11月3日採取の前回値6.3Bq/L]
全ベータ:210万Bq/L [11月3日採取の前回値23万Bq/L]
1~4号機サブドレン観測井
新規事項なし
※「福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果」のページでの該当するデータ公開も行われていない。
地下貯水槽
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
関連データ(東京電力以外のサイト)
以上、「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」平成26年11月19日分の変更箇所を中心にピックアップしました。
構成●井上良太
最終更新: