2014年11月2日 今日の東電プレスリリース

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1号機の屋根パネルが外された状況下で、ダストモニタに警報発生。機器の異常と判断

11月2日(日曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点を中心に読み解きます。

 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年11月2日
www.tepco.co.jp  
【まとめ】今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
 【まとめ】今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
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ヒヤリ! ダストモニタで警報発生

※ 11月2日午前11時36分、3号機南側連続ダストモニタにおいて、「ダストモニタ高高(警報設定値:1.0×10-4Bq/cm3)」の警報が発生。

警報発生時、1号機建屋カバー解体作業および周辺での作業は実施していない。

また、当該ダストモニタは、1号機原子炉建屋の風上(集中廃棄物処理施設南側)に設置されている。なお、他のダストモニタおよびモニタリングポストの異常は確認されていない。

その後、現場で手分析を行った結果、検出限界値未満(1.1×10-5Bq/cm3)であることから、機器の異常と判断したため、今後、当該ダストモニタについて予備品と交換を実施。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年11月2日

1号機建屋カバーの屋根パネル1枚が取り外された状態にある福島第一原発で、「ダストモニタ高高」の警報が発生。

「警報発生時、1号機建屋カバー解体作業および周辺での作業は実施していない」と記されているが、まさに1号機の屋根パネルを外して、放射性物質の飛散について観測している時に発生した警報であるだけに、現場には緊張が走ったことだろう。

検出限界値より1ケタ上昇しただけで警報が発生するというシビアな設定では、今後も警報発生は頻発するかもしれない。その都度、しっかりした対応を取ってもらえると信じたい。安易な「だろう」判断は信頼を損ねることにつながる。

 ヒヤリ! 屋根パネルが撤去された福島第一原発でダストモニタ警報発生
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1号機~2号機

新規事項なし

◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

※滞留水移送は停止

◆2号機
1号機と同じ4項目に加え、
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年10月27日午前10時43分~)

※滞留水移送は稼働中

3号機 ~タービン建屋滞留水の高温焼却炉建屋への移送を再開

1号機と同じ4項目(ただし表記に「。」は残ったまま)
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中。
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

加えて、高濃度滞留水の移送再開を発表

・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年11月1日午後4時13分~)

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年11月2日

※滞留水移送を再稼働

4号機~6号機

新規事項なし

◆4号機
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール・水処理設備および貯蔵設備

新規事項なし

◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。

◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中

地下水バイパス ~通算31回目となる海洋排出を開始

※ 地下水バイパス一時貯留タンクグループ1の当社および第三者機関による分析結果[採取日10月24日]については同等の値であり、ともに運用目標値を満足していることを確認したことから、(既出)

11月2日午前9時48分、海洋への排水を開始。同日午前9時54分に漏えい等の異常がないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年11月2日

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

11月1日のパトロールにおいて、新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されていない。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年11月2日

◆H4エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年11月2日

 福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果について(H4エリア周辺)|東京電力 平成26年11月2日
www.tepco.co.jp  

◆H6エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年11月2日

 福島第一原子力発電所構内H6エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果について(H6エリア周辺)|東京電力 平成26年11月2日
www.tepco.co.jp  

1~4号機タービン建屋東側

新規事項なし

※「福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果」のページでの該当するデータ公開も行われていない。

1~4号機サブドレン観測井

新規事項なし

※「福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果」のページでの該当するデータ公開も行われていない。

地下貯水槽

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年11月2日

 地下貯水槽 分析結果(平成26年11月1日分)
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11月1日分のデータでは、地下貯水槽ドレン孔水で最高値は「iの北東側」での240Bq/L。地下貯水槽漏洩検知孔水では「iの北東側」での61,000Bq/L。(ともに全ベータの値。1立方センチ当たりで発表された数値をリットル単位に換算)

以上、「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」平成26年11月2日分の変更箇所を中心にピックアップしました。
構成●井上良太

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