2014年7月17日 今日の東電プレスリリース

iRyota25

公開:

0 なるほど
1,643 VIEW
0 コメント

5号機補機冷却海水系配管からの海水漏えいの余波。スプレイ系ポンプ室空調機の異常振動の原因はやはり海水

7月17日(木曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点を中心に読み解きます。

 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年7月17日
www.tepco.co.jp  
今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
 今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
potaru.com

2号機原子炉格納容器に新設した温度計を監視温度計器として選定

※2号機原子炉格納容器(PCV)内部の新設温度計(TE-16-007、008)については、監視用温度計から除外していたが、5月20日より当初予定していた位置(PCV内気中部および水中部)へ再設置する作業を行い、6月6日にPCV内の雰囲気温度および滞留水温度を測定できる位置に設置が完了した。

設置後の電気的特性(直流抵抗・対地間抵抗)にも問題がないことから、PCV内の温度を計測可能な設置状態であることを確認。(ここまで既出)

また、設置から1ヵ月程度の温度トレンドにより、注水温度や外気温度の変動に応じた挙動を示していること、および指示も安定していることから、新設温度計は本来指示すべき値を示していると判断した。

このことから、7月17日午前0時より、新設温度計(TE-16-007、008)を実施計画3章第1編第18条に定める原子炉の冷却状態を監視する監視温度計器として選定し、監視を行っている。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年7月17日

5号機補機冷却海水系配管からの海水漏えい。スプレイ系ポンプ室空調機モーターの振動が高かったのは、ケーシングに入った海水で負荷が高まり軸受が焼き付き

※5号機補機冷却海水系配管の弁付近からの海水漏えい(7月6日発生)により被水した炉心スプレイ系ポンプ(A)室空調機の電動機の振動が高かったことについて、(ここまで既出)

その後の調査の結果、当該空調機の振動が高くなった原因は、漏えいした海水がファンケーシング内に浸入し、滞留した状態で空調機を起動したことにより、電動機軸受に過大な負荷が掛かったため、負荷側の軸受が不良(焼き付き)に至ったものと推定。

当該空調機については、電動機の軸受交換を行ったうえで、確認運転を実施し、異常がないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年7月17日

1号機

新規事項なし

・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

2号機 ~タービン建屋地下高濃度滞留水の移送を停止

1号機と同じ4項目に加え、
タービン建屋地下の高濃度滞留水の移送停止について発表

2号機タービン建屋地下→3号機タービン建屋地下へ高濃度滞留水の移送を実施(平成26年7月10日午前10時28分~7月17日午前10時2分)

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年7月17日

3号機~6号機

新規事項なし

◆3号機
1号機と同じ4項目に加え、
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年6月16日午後2時42分~)

◆4号機
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動(4号機原子炉建屋および共用プール建屋の天井クレーンと燃料交換機の年次点検により、一時中断)
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆5号機
・冷温停止中
・残留熱除去系による原子炉停止時冷却運転(炉心冷却)と非常時熱負荷運転(使用済燃料プール冷却)を交互に実施中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール・水処理設備および貯蔵設備

新規事項なし

◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)停止中
・淡水化装置は水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中

地下水バイパス

新規事項なし

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

平成26年7月16日のパトロールにおいて新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されていない(一部実施できない場所を除く)。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年7月17日

◆H4エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年7月17日

◆H6エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年7月17日

1~4号機タービン建屋東側

新規事項なし

1~4号機サブドレン観測井

新規事項なし

地下貯水槽

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年7月17日

以上、「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」平成26年7月17日分の変更箇所を中心にピックアップしました。
構成●井上良太

[New!]今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
 [New!]今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
potaru.com

最終更新:

コメント(0

あなたもコメントしてみませんか?

すでにアカウントをお持ちの方はログイン