2014年5月26日 今日の東電プレスリリース

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27日には第2回目の地下水バイパス水の海洋排出を予定。同日報告された全面マスクフィルタ外れは、ヒューマンエラーへの警鐘か。

5月26日(月曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点を中心に読み解きます。

 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月26日
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今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
 今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
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作業員の全面マスクのフィルタ外れトラブル

全面マスク。口もと左右の白い円盤状がフィルタ(東京電力「キャロライン・ケネディ駐日米国大使の福島第一原子力発電所ご視察(平成26年5月14日)」より引用)
全面マスク。口もと左右の白い円盤状がフィルタ(東京電力「キャロライン・ケネディ駐日米国大使の福島第一原子力発電所ご視察(平成26年5月14日)」より引用)

photo.tepco.co.jp

全面マスクのフィルタは交換式。「いちえふ ~福島第一原子力発電所案内記~」(竜田一人・講談社)によると、全面マスクはJヴィレッジで作業員に渡され、事故原発構内の免震重要棟で着用し作業現場へ向かう。装着時にはフィルタの「リーク(息もれ)チェックは超大事!」と描かれている。

※5月26日午前9時55分頃、固体廃棄物貯蔵庫前において、作業前ミーティングに参加している作業員の全面マスクの片方のフィルタが外れていることを確認。その後、入退域管理棟にて汚染検査を行い放射性物質の付着がないことを確認するとともに、Jヴィレッジにてホールボディカウンタを受検し、内部取り込みのないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月26日

4号機プールからの燃料取出しは924本

移送燃料の種類(使用済:902体/1331体、新燃料:22体/202体)キャスクの輸送回数 42回 更新日:2014年5月26日
移送燃料の種類(使用済:902体/1331体、新燃料:22体/202体)キャスクの輸送回数 42回 更新日:2014年5月26日

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地下水バイパス、明日2回目の海洋排出を予定

※1~4号機原子炉建屋等への地下水流入抑制対策として設置した地下水バイパス設備について、5月19日に一時貯留タンクグループ3-1から採取した水の水質確認を行っていたが、5月26日、当社および第三者機関による分析結果において、運用目標値を満足していることを確認したことから、同一時貯留タンクに汲み上げていた地下水について、明日(5月27日)、海洋へ排水予定。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月26日

事故前の福島第一原子力発電所空撮写真
事故前の福島第一原子力発電所空撮写真

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グループ3-1タンク(Gr3-1)に溜められた地下水(12本の井戸から汲み上げたものを合わせて貯蔵)の分析結果は、報道配布資料として公開。東京電力、第三者機関による分析の結果はともに、
セシウム134:ND(検出限界値未満)
セシウム137:ND
その他ガンマ核種:検出なし
全ベータ:ND
トリチウム:150Bq/L
(ただしNDの検出限界の設定はまちまちだが、いずれも小数点以下)
分析を行った第三者機関は、日本分析センター

 地下水バイパス 一時貯留タンク分析結果|東京電力 平成26年5月26日
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1号機~6号機

新規事項なし

◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆2号機
1号機と同じ4項目

◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(プロセス主建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年5月19日午前10時6分~)

※使用済燃料プール循環冷却系については、使用済燃料プール内の燃料交換機本体撤去作業に伴い、4月23日~6月上旬の間、原則毎週月曜日午前7時~土曜日午後4時の間停止予定(停止時間は最長で129時間、毎週土曜日午後4時~月曜日午前7時の間は運転予定)。また、水温は運転上の制限値65℃に十分な余裕を持った45℃を超えることがないよう、同冷却系停止前のプール水温度を29℃以下として管理する。
 <最新の作業実績>
5月17日午前11時7分起動(起動後の温度:24.4℃)

◆4号機
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール・水処理設備および貯蔵設備の状況

新規事項なし

◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置運転中
・第二セシウム吸着装置(サリー)停止中
・淡水化装置は水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中

地下水バイパス揚水井の状況

新規事項なし

※地下水バイパス揚水井No.1~12のサンプリングを継続実施中。

焼却工作建屋の水位、焼却工作建屋西側サブドレン水の分析結果

わずかながら水位上昇が継続していた焼却工作建屋の滞留水を、プロセス主建屋へ移送する作業が開始されたことを記載

5月26日午前10時52分、焼却工作建屋滞留水のうち焼却建屋側からプロセス主建屋への移送を開始。移送開始後に漏えい等の異常がないことを確認。なお、移送については、6月上旬頃まで行う予定(平日の日中のみ実施)。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月26日

<最新の集中廃棄物処理施設各建屋水位>
焼却建屋について、本日(5月26日)よりプロセス主建屋への移送を実施していることから、建屋深さは移送が終了した段階でお知らせすることとし、その間は「移送中」とする。なお、引き続き監視を継続。
・焼却建屋:移送中
・工作建屋:5月16日午前10時30分、回収作業が完了。

<最新のサブドレン水サンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月26日

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

<最新のパトロール結果>
5月25日のパトロールにおいて新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されていない(一部実施できない場所を除く)。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月26日

◆H4エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月26日

◆H6エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月26日

1~4号機タービン建屋東側の状況

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月26日

1~4号機サブドレン観測井の状況

新規事項なし

地下貯水槽の状況

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月26日

 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月26日
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以上、「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」平成26年5月26日分の変更箇所を中心にピックアップしました。
構成●井上良太

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