2014年5月10日 今日の東電プレスリリース

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電源系統で警報が発生するも、原因が分からないまま復旧。さらに原因調査中

5月10日(土曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点を中心に読み解きます。

 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月10日
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今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
 今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
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負傷した作業員を救急車で搬送

※平成26年5月10日午前10時35分頃、発電所構内において、協力企業作業員が作業を終え休憩所に向かう際に、車両のドアに右手薬指を挟み負傷。

その後、入退域管理棟救急医療室にて医師の診察を受けたところ、緊急搬送の必要があると判断し、同日午前11時15分に救急車を要請。

同日午後1時に救急車にて福島労災病院に到着。現在、医師の診察中。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月10日

電源系統で警報発生。原因は調査中

※平成26年5月10日午前9時16分頃、所内共通メタクラ(※1)2Bにおいて「所内共通低圧電源系2B異常」警報が発生し、

その下流側にあるパワーセンター(※2)2Bにおいて「母線地絡」警報が発生。

さらに、パワーセンター2Bにおいて、充電を示すランプ(3相のうち1相)が消灯していること、

また、パワーセンター2Bの下流側にある超高圧開閉所モーターコントロールセンター(※3)において、「地絡」警報が発生していることを確認。

その後、同日午前10時03分頃にパワーセンター2Bの充電を示すランプが自然に点灯したことから、警報リセット操作を行ったところ、午前10時10分に全ての警報が復帰。

所内共通メタクラ2Bおよびパワーセンター2Bの電圧値には異常はない。警報発生に伴い停止した機器は現時点で確認されておらず、原子炉注水や使用済燃料プール冷却にも影響はなく、モニタリングポストの値に変動はない。引き続き、原因調査を行う。

※1 メタクラ   :所内高電圧回路に使用する動力用電源盤
※2 パワーセンター:所内低電圧回路に使用する動力用電源盤
※3 モーターコントロールセンター:小容量の所内低電圧回路に使用する動力用電源盤

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月10日

1号機

新規事項なし

・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

2号機

1号機の4項目に加え、

タービン建屋からの高濃度滞留水の移送先を、3号機タービン建屋から集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)に切り替え。

・2号機タービン建屋地下→3号機タービン建屋地下へ高濃度滞留水を移送実施(平成26年5月1日午前10時10分~平成26年5月10日午前9時18分)
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年5月10日午前10時14分~)

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月10日

3号機~6号機

新規事項なし

◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年4月24日午前10時34分~)

※使用済燃料プール循環冷却系については、使用済燃料プール内の燃料交換機本体撤去作業に伴い、4月23日~6月上旬の間、原則毎週月曜日午前7時~土曜日午後4時の間停止予定(停止時間は最長で129時間、毎週土曜日午後4時~月曜日午前7時の間は運転予定)。また、水温は運転上の制限値65℃に十分な余裕を持った45℃を超えることがないよう、同冷却系停止前のプール水温度を29℃以下として管理する。
<最新の作業実績>
5月8日午前6時44分停止(停止時の温度:16.9℃)

◆4号機
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール・水処理設備および貯蔵設備の状況

新規事項なし

◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置は水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中

焼却工作建屋の水位、焼却工作建屋西側サブドレン水の分析結果

<最新の集中廃棄物処理施設各建屋水位>
各建屋内の滞留水の深さについては、常設水位計による監視において、プロセス主建屋への移送後の水位と比較し、焼却建屋では1.5cmの上昇、工作建屋では0.3cmの上昇。引き続き監視を継続。
5月10日午後2時現在の各建屋深さ
・焼却建屋:深さ19.1cm(4月14日移送停止後と比較し、1.5cm増)
・工作建屋:深さ 5.3cm(4月14日移送停止後と比較し、0.3cm増)

<最新のサブドレン水サンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月10日

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

<最新のパトロール結果>
5月9日のパトロールにおいて新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されていない(一部実施できない場所を除く)。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による水位監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月10日

◆H4エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月10日

◆H6エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月10日

1~4号機タービン建屋東側の状況

サンプリング結果について記載

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月10日

1~4号機サブドレン観測井の状況

新規事項なし

地下貯水槽の状況

サンプリング結果について記載

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月10日

 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月10日
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以上、「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」平成26年5月10日分の変更箇所を中心にピックアップしました。
構成●井上良太

最終更新:

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