ジュリー、沢田研二さんが新曲で原発問題を歌っているのを知った。
タイトルは「一握り人の罪」。
ヒトニギリビトノツミ。
沢田研二/一握り人の罪
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作詞/沢田研二
作曲/大山泰輝
【一握り人の罪/沢田研二】
昔 海辺の小さな寂れかけた村に
東電が来て 原発速く作りたいと
国の肝入り工事は 直ぐに道路を通し海岸や丘を削って
反対意見は軽んじ
機動隊投入
東電側も信じた 受け入れ側も信じた
安全神話鵜呑みに 一握り人の罪
海が命の漁師は 海が死ぬのを怖れた
村はいびつに裂かれた 一握り人の罪
嗚呼無情
いつか原発廃炉に 除染は何年先
東電は未来型エネルギーに無関心か
国もただこまぬくだけ 被災地に 僕たちに
復興遅々と進まず 国は荒むよ
僕らに返して国を
原発にこわれた町
原発につかれた町
神話を流布したのは誰 一握り人の罪
原発に怯える町 原発にくるった未来
繰り返すまい明日に 一握り人の罪
嗚呼無情
グループサウンズの時代に風雲児として世に出て、歌謡曲全盛だった時代には驚くべきイメージチェンジを果たして、男性シンガーの頂点に立ちメジャー中のメジャーだった沢田研二さん。
樹木希林さん(当時は悠木千帆)が仏壇の横に貼られたポスターにジュリィィ~と身悶えしながら叫ぶ姿を、身動きひとつすることなく見つめ返していた(ポスターだから当たり前だけど)ジュリー。
エンターテインメントという言葉が日本にまだ伝わってなかった頃から、エンターテインメントを体現する存在だった人。ジュリー、沢田研二。
彼はRockerだった。
歌詞を見ればわかるでしょう。こんなにストレートに、あからさまに、しかしどちらが悪いとかいいとかではなく、時代を歌う65歳のRocker。
沢田研二さんをジュリーと呼んでいた世代も、
まるでテレビを拒否するかのようにして露出が控えられた後、沢田研二さんを忘れてしまっていた人たちにも。
どうしてこのジュリーが、原発をまるで語るように、そしてこんなにもストレートに歌うことができるのか。歌声に合わせて感じるように考えてもらえたらなって思います。
ジュリー、沢田研二さん、ありがとう!
沢田研二さんのミニアルバムに収められた4曲を紹介させていただきます。
推薦&文●井上良太
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