2014年2月13日 今日の東電プレスリリース

iRyota25

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2014年2月13日に公表された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」をチェックします。

 東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について|東京電力
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「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」の一覧ページ。過去の「日報」との比較に使えます。

 平成26年1月1日以降の実績(平成26 年2月13 日午後3時時点)PDFファイル
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週末にかけて、先週と酷似した気象状況になると予想されています。さらなる積雪や、配管や機器類の凍結による破損が懸念されます。

また、残念ながら汚染水や滞留水などの検査の正確さに疑義を抱かざるを得ない結果も示されています。被曝環境として過酷なのみならず、天候的にも厳しいコンディションであろうと想像しますが、現場で作業されている方がたの安全を祈るとともに、事故原発を安定的に収束に向かわせる信頼性の高い仕事を進められるよう希望します。

冒頭特記事項

◆「H4タンクエリア堰内の床コンクリート部に、目視で確認できる範囲で長さ1.5m程度の亀裂を発見(2月11日午後0時20分頃)」の件(続報)

タンクエリア周辺地下水の分析結果が追記されました。床コンクリートの亀裂から放射性物質が漏れ出た場合の周辺環境への調べるためと考えられます。

なお、H4エリア周辺地下水(F-1:当該タンクエリア上流部、E-11及びE-12:当該タンクエリア下流部)の分析結果については、以下の通り。
<E-11(当該タンクエリア下流部):2月12日採水>
・全ベータ:25 Bq/L
<E-12(当該タンクエリア下流部):2月12日採水>
・全ベータ:検出限界値未満(検出限界値:17 Bq/L)
<F-1(当該タンクエリア上流部):2月11日採水>
・全ベータ:検出限界値未満(検出限界値:17 Bq/L)
・トリチウム:660 Bq/L
当該タンクエリア周辺の地下水の上流部、下流部共に前回と比較して有意な変動はない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力

亀裂を発見した当日と次の日に取水された地下水の検査結果です。継続的なチェックが望まれることは言うまでもありません。

★亀裂が発見された当日の堰内の水の分析結果で、「ストロンチウム90:17 Bq/L」「ストロンチウム90:2,100 Bq/L」と、一般的に測定に2週間以上の時間がかかるとされるストロンチウムの検査値が翌日公表されていた件についての説明はありません。

本日追記された周辺地下水の検査結果では、ストロンチウム90の値ではなく、「全ベータ」の数値が公表されています。

1号機(平成24年4月19日廃止)

新規事項(東電のリリースではアンダーライン表示)なし。

・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力

2号機(平成24年4月19日廃止)

1号機と同様の4項目に加えて、「2号機タービン建屋→3号機タービン建屋へ高濃度滞留水を移送中(平成26年2月10日午前10時~)」と記載。

★炉心スプレイ系を停止して給水系で全量注水する試験を、2月12日午前10時23分から始めたことについての記載も続報はありません。継続しているのか、中止しているのかがよく分かりません。

3号機(平成24年4月19日廃止)

1号機と同様の4項目に加え、タービン建屋の滞留水の移送について記載。

★炉心スプレイ系を停止して給水系で全量注水する試験を、2月12日午前10時37分から始めたことについての記載も続報はありません。継続しているのか、中止しているのかがよく分かりません。

★2月9日に発見された「湯気」について記載も続報もありません。いったいどんな現象だったか、どんな経緯や理由で火のないはずの3号機5階付近から湯気が発生したのか、現時点では分からないままです。

4号機(平成24年4月19日廃止)

新規事項なし。「原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)」「使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中」「使用済燃料プール循環冷却系運転中」との記載。

★使用済み燃料プールからの燃料移動の詳細についての情報はありません。

5号機,6号機

新規事項なし。

共用プール・水処理設備および貯蔵設備の状況

新規事項の記載なし。

H4エリアタンクおよび周辺排水路の状況

最新のパトロール結果とサンプリングのみ新規事項としてアンダーライン表記。

<最新のパトロール結果>
平成26年2月12日のパトロールにおいて新たな高線量当量率箇所(β+γ線(70μm線量当量率))は確認されていない。なお、積雪による影響のため一部測定を実施していない。また、堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。目視点検により漏えい等がないこと(降雪や凍結により漏えい確認ができない箇所を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力

※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、福島第一南放水口付近、福島第一構内排水路、H4エリアタンク周辺および地下水バイパス揚水井No.5~12のサンプリングを継続実施中。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力

1~4号機タービン建屋東側の状況

タービン建屋から海側のエリアについては、
2月12日に初採取した、地下水観測孔No.1-13の分析結果の記載のほかには、
新規事項なし

<最新のサンプリング実績>
2月12日、地下水観測孔No.1-13のサンプリングを実施(初採取)。分析結果は以下のとおり。
<地下水観測孔No.1-13の測定結果:2月12日採取分>
・セシウム134:22,000 Bq/L
・セシウム137:54,000 Bq/L
・全ベータ:260,000 Bq/L

セシウムについては、周辺の地下水観測孔と比べて高い値が検出されており、今後、監視を継続する。
その他の分析結果については、前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力

比較のため最新の分析結果を下に示します。同じ観測孔で二度測っているのは、1回目の検査結果が低すぎ、水を取るための配管内にあった水と混ざった可能性があるとして再検査したためです。

1月29 日、1,2号機間護岸エリア地下水観測孔 No.1‑16 近傍に設置した地下水
汲み上げ用の孔(No.1‑16(P))の地下水の核種分析(初採取)。
・セシウム 134:検出限界値未満(検出限界値:0.42 Bq/L)
・セシウム 137:検出限界値未満(検出限界値:0.52 Bq/L)
・全ベータ :検出限界値未満(検出限界値:18 Bq/L)

(数値が低すぎるため、1月30日、同じNo.1‑16(P)で再度サンプリングを行った分析結果)
・セシウム 134:検出限界値未満(検出限界値:2.1 Bq/L)
・セシウム 137:検出限界値未満(検出限界値:1.0 Bq/L)
・アンチモン 125:10 Bq/L
・全ベータ :1,700,000 Bq/L
・トリチウム :41,000 Bq/L

セシウムのみならず、全ベータの数値も大きく違っています。

★セシウム134は約1万倍
★セシウム137は5万4000倍
★全ベータは約6分の1です。

地下貯水槽の状況

新規事項はサンプリング実績についてのみ。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力

 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年2月13日
www.tepco.co.jp  

以上、「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」平成26年2月13日分の変更箇所についてピックアップしました。
構成●井上良太

最終更新:

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