2012年11月1日から18日までタイ王国でFIFAフットサルワールドカップが開催されています。全世界から24ヵ国のナショナルチームが参加し、優勝に向けて熾烈な争いを繰り広げています。日本はJリーグから三浦知良を召集し、ペルーから森岡薫を帰化させて大幅に戦力を強化しました。今回はフットサル日本代表として活躍する小暮賢一郎選手のプレーの魅力に迫ります!
国籍:日本
生年月日:1979年11月11日(33歳) 出身地:神奈川県
身長:175cm 体重:65kg
在籍チーム:名古屋オーシャンズ
ポジション:ピヴォ・アラ背番号:22番
日本代表のコントロールタワー、背番号10のゲームメーカー
フットサル日本代表で背番号10を背負う小暮賢一郎。サッカーにおいて10番と言えばチームのエースやゲームメーカーが付けることで知られています。小暮は古典的な10番タイプのプレーメーカーで、緻密なパスワークでゲームを組み立てる中盤の司令塔です。中盤のアラというポジションはサイドから縦に突破をしかけたり、隙あらば強引にミドルシュートを打つことが要求されます。
しかし、小暮のプレースタイルは攻撃型というよりは繋ぎ役に徹するパイプ役というイメージです。ワンタッチ、ツータッチでシンプルにボールを処理し、パス&ランを繰り返しながら前方のスペースに侵入していきます。サイドから中央、中央から左右のスペースに流れるなど、頻繁にポジションを修正しながら中盤のパスの出所として攻撃の起点となります。
確実性の高いパスで監督の信頼を得る
小暮はビルドアップ能力の高いパサーであり、足元のボールコントロールにも優れたテクニシャンです。パスミスが極めて少ないのが特徴で、確実性の高いパス交換でチームに落ち着きをもたらします。ポイントゲッターとしてゴールに絡む動きよりも、自分がおとりになって周囲を生かすプレーを選択できる選手です。トリッキーなフェイントでDFを抜き去るような派手なプレーはありませんが、堅実なパスワークと豊富な運動量で中盤のダイナモとなれる貴重なプレーヤーです。
攻守のバランサーとなるクレバーなアラ
日本のフィールドプレーヤーは個人で突破をしかけるドリブラーが多くいます。森岡薫、逸見勝利ラファエル、稲葉洸太郎、三浦知良などはリスクを冒しても積極的にドリブルで攻めるタイプです。これらの選手はゴール前に十分なスペースがあるときは効果を発揮しますが、相手チームが自陣で守備を固めてくる場合、強引なドリブル突破がディフェンスの網にかかってカウンターを受ける危険性もあります。
小暮賢一郎はアラという攻撃的なポジションでありながら、柔軟にポジションを変えながら守備の陣形が崩れないようにバランスを取ります。最後尾のフィクソがオーバーラップをしかけると、自分は下がって後方からディフェンスを統率します。経験に裏うちされたコーチングで味方のポジショニングを細かく修正するチームリーダーです。
総括
小宮山友祐と共に3度目のワールドカップ出場となり、キャプテンにも指名された小暮賢一郎。攻守に渡ってチームをコントロールできる彼の存在がなければ、史上初の決勝トーナメント進出もあり得なかったでしょう。年齢的にも次の大会を目指せると思うので、今後の活躍に期待したいと思います!
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