2月20日(土曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている状況を考えます。
※ 情報を追加して更新します
高性能容器(HIC)からの水漏れ点検の続報 現在までたまり水・水の染み込みが確認されたHIC(高性能容器)は36基。新たな発覚なし
※セシウム吸着塔一時保管施設第二施設に保管されているHICについては、前回の報告以降についても順次調査を継続していたが、その中で新たに吸水ブロックに水が染み込んでいるHICは確認されなかった。
セシウム吸着塔一時保管施設第三施設に保管されているHICについて、2月18日時点で526基の調査を実施したが、新たにたまり水および吸水ブロックに水が染み込んでいるHIC、ベント孔に未貫通箇所のあるHICは確認されなかった。
なお、現在までの各施設における、たまり水および吸水ブロックに水の染み込みが確認されたHICの基数については、以下のとおり。
・セシウム吸着塔一時保管施設第二施設:34基
・セシウム吸着塔一時保管施設第三施設:2基
引き続き原因調査を行うとともにHICの調査を実施する。
1~6号機
◎日報に新規事項の記載なし
◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系停止中
・1号機ディーゼル発電機(B)室、1号機所内ボイラー室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中
◆2号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・2号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に移送実施中
・3号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了
◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備
◎日報に新規事項の記載なし
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置運転中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・RO淡水化装置運転中
・多核種除去設備(ALPS)運転中
・増設多核種除去設備停止中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクAから海洋排水を実施。排出量は661トン
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクAの分析結果[採取日2月12日]については、運用目標値を満足していることを確認。2月19日午前10時15分より海洋への排水を開始。なお、排水状況については、午前10時25分に漏えい等の異常がないことを確認。(既出)
その後、午後2時38分に排水を停止。排水停止状態に異常がないことを確認。排水量は661m3。
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクBから海洋排水を実施。排出量は650トン
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクBの分析結果[採取日2月13日]については、運用目標値を満足していることを確認。(既出)
2月20日午前9時59分より海洋への排水を開始。なお、排水状況については、午前10時9分に漏えい等の異常がないことを確認。その後、午後2時28分に排水を停止。排水停止状態に異常がないことを確認。排水量は650m3。
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクCからの排水準備が進む
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクCの分析結果[採取日2月15日]については、運用目標値を満足していることを確認。
※ 一時貯水タンクは浄化後のサブドレン・地下水ドレン水を海洋排出前に一時貯水するもので「サンプルタンク」とも呼ばれる。
サブドレン・地下水ドレン 集水タンクの分析結果(2月13日採取分)
※ 集水タンクはサブドレン・地下水ドレンから汲み上げた水を浄化施設に送る前に貯えておくタンクのこと。
地下水バイパス 揚水井の分析結果(2月18日サンプル採取)揚水井No.9,10,11のトリチウム濃度は依然として高いレベル
◎日報に新規事項の記載なし
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
2月19日のタンクエリアパトロールや汚染水タンク水位計による常時監視において、漏えい等の異常がないことを確認。
◆H4エリア
◎日報に新規事項の記載なし
◆H6エリア
◎日報に新規事項の記載なし
1~4号機タービン建屋東側 地下水観測孔No.1-14の全ベータがまた最高値更新
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
<過去最高値>地下水観測孔No.1-14
全ベータ:60,000Bq/L(2016.02.19)
これまでの最高値:58,000Bq/L(2016.02.16)
地下貯水槽
◎日報に新規事項の記載なし
1~3号機放水路
◎日報に新規事項の記載なし
K排水路
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
関連データ(東京電力以外のサイト)
最終更新: