2月6日(土曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている状況を考えます。
※ 情報を追加して更新します
トレンチ・ダクト内の滞留水調査のため、ダクトからプロセス主建屋へ滞留水移送」の続報。6日午前11時10分まで移送実施。今後は原因調査を継続
※各建屋に接続しているトレンチ・ダクト内の滞留水状況調査の一環として、2015年12月3日に採取した廃棄物処理建屋間連絡ダクト滞留水の、放射性物質濃度分析結果が上昇。原因調査のため、2016年1月19日から1月21日にかけて当該ダクトからプロセス主建屋への滞留水の移送を実施。その後の調査において、滞留水移送後の連絡ダクト滞留水の水位および水質に変化は確認されていない。
このことから、更に水位を低下させて調査するため、2月2日午前9時42分から(既出)
2月6日午前11時10分まで、仮設ポンプによる当該ダクトからプロセス主建屋への滞留水移送を実施。引き続き、当該ダクト滞留水の水位等の確認を行うとともに、原因調査を継続する。
1~6号機
◎日報に新規事項の記載なし
◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系停止中
・1号機ディーゼル発電機(B)室、1号機所内ボイラー室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中
・1号機使用済燃料プール(以下、「SFP」という。)代替冷却系については、当該系統の弁点検のため、2月5日午後2時37分停止(2月17日午後6時までの約292時間停止予定)。冷却停止時のSFP水温度は、11.1℃であり、冷却停止時間におけるSFP水温度上昇率は0.055℃/hで、停止中のSFP水温度上昇は最大で約16.1℃と評価されることから、運転上の制限値60℃に対して余裕があり、SFP水温度の管理上問題ない。
◆2号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・2号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に移送実施中
・3号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了
◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備
◎日報に新規事項の記載なし
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・RO淡水化装置運転中
・多核種除去設備(ALPS)運転中
・増設多核種除去設備運転中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクFから海洋排水を開始
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクFの分析結果[採取日 1月30日]については、運用目標値を満足していることを確認。(既出)
2月6日午前10時6分より海洋への排水を開始。なお、排水状況については、同日午前10時18分に漏えい等の異常がないことを確認。
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクGからの排水準備が進む
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクGの分析結果[採取日 2月1日]については、運用目標値を満足していることを確認。
サブドレン・地下水ドレン 集水タンクの分析結果(1月29日採取分)
地下水バイパス 揚水井No.9、No.10、No.11でトリチウムが過去最高値
◎日報に新規事項の記載なし
<過去最高値>地下水バイパス揚水井No.10
トリチウム(H3):3,300Bq/L(2016.02.04)
これまでの最高値:3,100Bq/L(2015.11.19)
<過去最高値>地下水バイパス揚水井No.9
トリチウム(H3):500Bq/L(2016.02.04)
これまでの最高値:440Bq/L(2016.01.21)
<過去最高値>地下水バイパス揚水井No.11
トリチウム(H3):1,100Bq/L(2016.02.04)
これまでの最高値:880Bq/L(2015.12.31)
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
2月5日のタンクエリアパトロールや汚染水タンク水位計による常時監視において、漏えい等の異常がないことを確認。
◆H4エリア
◎日報に新規事項の記載なし
H4エリア周辺地下水【E-1】全ベータ濃度(単位:Bq/L)
採取日 1/28 1/29 1/30 1/31 2/1 2/2 2/3 2/4
E-1 8,700 8,700 ※ 9,200 10,000 8,600 7,700 7,600
浪江雨量(mm)0.0 12.0 7.0 0.0 0.0 0.0 0.0 ] 0.0
※ 悪天候により採取中止
記号 ]:統計を行う対象資料が許容範囲を超えて欠けている(資料不足値)
◆H6エリア
◎日報に新規事項の記載なし
H6エリア周辺地下水【G-1】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 1/28 1/29 1/30 1/31 2/1 2/2 2/3 2/4
G-1 190 170 ※ 130 150 120 120 ND(110)
浪江雨量(mm) 0.0 12.0 7.0 0.0 0.0 0.0 0.0 ] 0.0
H6エリア周辺地下水【G-2】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 1/28 1/29 1/30 1/31 2/1 2/2 2/3 2/4
G-2 300 270 ※ 420 2,600 2,800 700 1,300
浪江雨量(mm) 0.0 12.0 7.0 0.0 0.0 0.0 0.0 ] 0.0
H6エリア周辺地下水【G-3】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 1/28 1/29 1/30 1/31 2/1 2/2 2/3 2/4
G-3 770 760 ※ 710 730 750 740 650
浪江雨量(mm) 0.0 12.0 7.0 0.0 0.0 0.0 0.0 ] 0.0
※ 悪天候により採取中止
記号 ]:統計を行う対象資料が許容範囲を超えて欠けている(資料不足値)
NDは検出限界値未満、( )内に検出限界値を記載
1~4号機タービン建屋東側 地下水観測孔No.1-12のストロンチウム-90の増加は「一時的に放射能濃度が上昇したもの」
<最新のサンプリング実績>
2016年1月1日に採取した地下水観測孔No.1-12のストロンチウム90については、前回値(2015年12月1日採取)が12Bq/Lに対して3,200Bq/Lに上昇していたことを確認。セシウム134、セシウム137および全ベータと同様、一時的に放射能濃度が上昇したものと思われる。
その他の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
(※ 昨日版に記載)
<過去最高値>地下水観測孔No.1
ストロンチウム-90:16,000Bq/L(2016.01.01)
これまでの最高値:12,000Bq/L(2015.11.03)
<過去最高値>地下水観測孔No.1-12
ストロンチウム-90:3,200Bq/L(2016.01.01)
これまでの最高値:290Bq/L(2013.10.21)
<過去最高値>地下水観測孔No.1-14
ストロンチウム-90:54,000Bq/L(2016.01.01)
これまでの最高値:31,000Bq/L(2014.12.01)
地下貯水槽
◎日報に新規事項の記載なし
1~3号機放水路
◎日報に新規事項の記載なし
K排水路
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
関連データ(東京電力以外のサイト)
最終更新: