2015年11月21日、「がんばろう！石巻」看板の隣に東日本大震災メモリアル「南浜つなぐ館」がオープンしました。

津波で大きな被害を受けた門脇地区と、隣の南浜地区の震災前の町並みや歴史を伝えるとともに、震災についてもっと多くの人に知ってもらおうと、公益社団法人「みらいサポート石巻」が建てた施設です。

南浜つなぐ館には被災時の写真パネルなどのほか、石巻専修大が制作した750分の1のサイズのかつての町並み模型も展示されています。

いまでは建物のほとんどが撤去され、かさ上げ工事が進められている門脇・南浜エリアですが、そこに人々の生活があったということが模型や展示を通じて伝わってきます。看板と南浜つなぐ館の展示は、この地に整備される予定の国営追悼・記念施設エリアへの移設も検討されているそうです。多くの人が訪れる「がんばろう！石巻」が、震災の記憶を具体的に伝えて行く場所となることを心から希望します。

南浜つなぐ館のオープン時間は土日祝日の午前10時～午後3時と限られていますが、閉館時でも大きな窓越しに模型や展示を見ることができます。

年が明けて3月がくれば、震災から5年の時間が経過したことになります。遅々として進まぬ復興の現実を目の当たりにするとともに、それでも伝えることに力を注ぎ続ける人々がいること、そして荒涼とした荒れ地のように見える場所に、たくさんの人々が暮らす日常があったということを、この地で感じ取りたいと思います。

がんばろう！石巻のともしびが被災地復活の日まで輝き続けることを祈ります。

2016年が前進と安寧の年となりますように。このともしびが、立ち上がろうとしている日本中の多くの人々の希望であり続けますように。