12月22日(火曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている状況を考えます。
※ 情報を追加して更新します
3号機原子炉格納容器ガス管理設備の作業を終了し再起動
※2号機および3号機原子炉格納容器ガス管理設備については、当該設備の信頼性向上を目的に、配管の一部に使用しているフレキシブルチューブおよび樹脂製ホースの鋼管化作業を行っている。
なお、当該作業においては、必要に応じて設備の停止となるが、設備停止中は特定原子力施設に係る実施計画「III 特定原子炉施設の保安」(以下、「実施計画」という)第1編第24条の表24-1に定める運転上の制限「原子炉格納容器ガス管理設備の放射線検出器が1チャンネル動作可能であること」を満足しない状態となることから、実施計画第1編第32条第1項(保全作業を実施する場合)を適用し、計画的に運転上の制限外に移行して作業を実施。
3号機原子炉格納容器ガス管理設備については、フレキシブルチューブおよび樹脂製ホースの鋼管化作業のため、本日(12月21日)午前9時36分より実施計画第1編第32条第1項(保全作業を実施する場合)を適用し作業を開始。(既出)
作業が終了したことから同日午後2時54分に原子炉格納容器ガス管理設備を起動。その後、設備の動作確認において異常がないこと、および短半減期核種の指示値に有意な変動がないことから、同日午後5時50分に実施計画第1編第32条第1項(保全作業を実施する場合)の適用を解除。なお、当該設備の停止期間における関連監視パラメータについては、異常はない。
1~6号機
◎日報に新規事項の記載なし
◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機ディーゼル発電機(B)室、1号機所内ボイラー室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中
◆2号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に移送実施中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了
◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備
◎日報に新規事項の記載なし
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置運転中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・RO淡水化装置運転中
・多核種除去設備(ALPS)停止中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクAから海洋排水を実施。排出量は955トン
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクAの当社および第三者機関による分析結果[採取日12月12日]については同等の値であり、運用目標値を満足していることを確認。12月21日午前10時11分より海洋への排水を開始。なお、排水状況については、午前10時26分に漏えい等の異常がないことを確認。(既出)
その後、同日午後4時52分に排水を停止。排水量は955m3。
地下水バイパス 海洋排出の準備進む(通算95回目)
※地下水バイパス一時貯留タンクグループ3の当社および第三者機関による分析結果[採取日12月10日]については同等の値であり、ともに運用目標値を満足していることを確認。
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
12月21日のタンクエリアパトロールや汚染水タンク水位計による常時監視において、漏えい等の異常がないことを確認。
◆H4エリア
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
H4エリア周辺地下水【E-1】全ベータ濃度(単位:Bq/L)
採取日 12/13 12/14 12/15 12/16 12/17 12/18 12/19 12/20
E-1 2,000 2,700 2,600 2,500 1,700 1,800 2,400 2,900
浪江雨量(mm)0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
◆H6エリア
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
H6エリア周辺地下水【G-1】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 12/13 12/14 12/15 12/16 12/17 12/18 12/19 12/20
G-1 780 350 1,100 360 450 320 490 280
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
H6エリア周辺地下水【G-2】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 12/13 12/14 12/15 12/16 12/17 12/18 12/19 12/20
G-2 4,600 6,500 670 580 610 520 1,300 930
浪江雨量(mm)0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
H6エリア周辺地下水【G-3】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 12/13 12/14 12/15 12/16 12/17 12/18 12/19 12/20
G-3 440 620 530 770 770 630 1,100 560
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
1~4号機タービン建屋東側 ろ過して測定している地下水観測孔No.2-5で全ベータが過去最高値。1リットルあたり25万ベクレル
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
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