12月1日(火曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている状況を考えます。
※ 情報を追加して更新します
海側遮水壁工事で負傷した協力企業作業員の続報。診断は「左中指中手骨開放骨折」
※11月30日、午前8時59分頃、構内海側遮水壁工事に従事していた協力企業作業員が、車両から三脚を降ろす際に、三脚に左手中指を挟み負傷。入退域管理棟救急医療室にて医師の診察を受けたところ、緊急搬送の必要があると判断されたことから、同日午前9時42分に救急車を要請し、いわき市内の病院へ搬送。当該作業員に意識はあり、身体に放射性物質の付着はない。(既出)
その後、福島労災病院で診察を受けた結果、「左中指中手骨開放骨折」(約2ヶ月間の加療を要す見込み)と診断された。
1~6号機
◎日報に新規事項の記載なし
◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機ディーゼル発電機(B)室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中
◆2号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に実施中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。
◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備
◎日報に新規事項の記載なし
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)停止中
・RO淡水化装置運転中
・多核種除去設備(ALPS)停止中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクDから海洋排水を開始
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクDの当社および第三者機関による分析結果[採取日11月21日]については同等の値であり、運用目標値を満足していることを確認(既出)
したことから、12月1日午前10時26分より海洋への排水を開始。なお、排水状況については、午前10時44分に漏えい等の異常がないことを確認。
地下水バイパス 海洋排出の準備進む(通算92回目)
※地下水バイパス一時貯留タンクグループ3の当社および第三者機関による分析結果[採取日11月19日]については同等の値であり、ともに運用目標値を満足していることを確認。
地下水バイパス揚水井No.10分析結果(11月26日サンプル採取)
トリチウム濃度は東京電力の分析では「2,700Bq/L」、第三者機関である日本分析センターの分析で「2,800Bq/L」と依然として高い水準。
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
11月30日のタンクエリアパトロールや汚染水タンク水位計による常時監視において、漏えい等の異常がないことを確認。
◆H4エリア
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
H4エリア周辺地下水【E-1】全ベータ濃度(単位:Bq/L)
採取日 11/22 11/23 11/24 11/25 11/26 11/27 11/28 11/29
E-1 5,200 2,500 2,400 2,100 1,800 2,300 2,600 3,100
浪江雨量(mm)0.0 7.5 0.5 15.0 26.5 0.0 0.0 0.0
◆H6エリア
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
H6エリア周辺地下水【G-1】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 11/21 11/22 11/23 11/24 11/25 11/27 11/28 11/29
G-1 580 1,000 790 1,600 720 1,600 820 1,800
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 7.5 0.5 15.0 0.0 0.0 0.0
H6エリア周辺地下水【G-2】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 11/21 11/22 11/23 11/24 11/25 11/27 11/28 11/29
G-2 1,600 3,500 810 5,900 680 2,000 2,300 4,900
浪江雨量(mm)0.0 0.0 7.5 0.5 15.0 0.0 0.0 0.0
1~4号機タービン建屋東側
◎日報に新規事項の記載なし
地下貯水槽
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
最終更新: