1月27日(火曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている現状を考えます。
1号機~6号機
新規事項なし
◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
※滞留水移送は停止中
◆2号機
1号機と同じ4項目に加え、
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年12月22日午前9時58分~)
※滞留水移送は稼働中
◆3号機
1号機と同じ4項目に加え、
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(プロセス主建屋)へ高濃度滞留水を移送中。(平成27年1月18日午前10時21分~)
※滞留水移送は稼働中
◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・平成26年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール
新規事項なし
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。
水処理設備および貯蔵設備 ~セシウム吸着装置運転中、第二セシウム吸着装置(サリー)は停止中
・セシウム吸着装置運転中
その他の項目については新規事項なし
・第二セシウム吸着装置(サリー)停止中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置運転中
・RO濃縮水処理設備運転中
地下水バイパス
新規事項なし
※地下水バイパス揚水井No.1~12のサンプリングを継続実施中。
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
平成27年1月26日のパトロールにおいて、新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されなかった。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。
◆H4エリア
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
◆H6エリア
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
1~4号機タービン建屋東側 ~12月1日採取分で、地下水観測孔No.1-14のストロンチウム-90が過去最高値
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
ストロンチウム-90の分析には1カ月ほど時間が掛かるとされるため、12月1日採取分の最高値が今日の発表になったと考えられる。
暫定的にストロンチウム-90濃度を判断するためにも使われる全ベータの値でも、12月1日採取分の31,000Bq/Lは過去最高値だった。
(※ 12月5日に発表された初出時のリリースでは、過去最高値としての表記がされていなかった。当方でもその数値が過去最高値であることに気付かなかった)
地下水観測孔No.1-14(12月1日採取)
<過去最高値>
ストロンチウム-90:31,000Bq/L
※これまでの最高値は28,000Bq/L(2014年10月2日)
全ベータ:31,000Bq/L (2014年12月5日公表)
※それまでの最高値は31,000Bq/L(2014年11月20日・11月24日・12月1日)
※10月2日採取分では全ベータが29,000Bq/Lでストロンチウム-90は28,000Bq/L。
12月1日採取分で全ベータとストロンチウム-90が同じく31,000Bq/L という点に疑問はないのだろうか。全ベータとして測定されたもののすべてがストロンチウム-90によるものということになる。(誤差の範囲なのかもしれないが)
1~4号機サブドレン観測井
新規事項なし
※「福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果」のページでの該当するデータ公開も行われていない。
地下貯水槽 ~地下貯水槽漏洩検知孔「iの北東側」で全ベータが140,000Bq/Lに上昇
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