11月13日(金曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている状況を考えます。
※ 情報を追加して更新します
1~6号機
◎日報に新規事項の記載なし
◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機ディーゼル発電機(B)室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中
◆2号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に実施中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。
◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備
◎日報に新規事項の記載なし
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・RO淡水化装置停止中
・多核種除去設備(ALPS)停止中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
※高性能多核種除去設備は、H8タンクエリアのストロンチウム処理水の処理を実施していたが、11月2日の同設備建屋内での水漏れにより処理を停止。
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクAから海洋排水を実施。排出量は649トン
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクAの当社および第三者機関による分析結果[採取日10月31日]については同等の値であり、運用目標値を満足していることを確認したことから、11月12日午前10時20分より海洋への排水を開始。なお、排水状況については、午前10時42分に漏えい等の異常がないことを確認。その後、午後2時48分に排水を停止。排水停止状態に異常がないことを確認。排水量は649m3。
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクBから海洋排水を開始
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクBの当社および第三者機関による分析結果[採取日11月2日]については同等の値であり、運用目標値を満足していることを確認したことから、11月13日午前10時22分より海洋への排水を開始。なお、排水状況については、午前10時42分に漏えい等の異常がないことを確認。
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクCからの排水準備が進む
サブドレン・地下水ドレン 集水タンクの分析結果(11月2日採取分)
地下水バイパス
◎日報に新規事項の記載なし
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
11月12日のタンクエリアパトロールや汚染水タンク水位計による常時監視において、漏えい等の異常がないことを確認。
◆H4エリア
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
H4エリア周辺地下水【E-1】全ベータ濃度(単位:Bq/L)
採取日 11/4 11/5 11/6 11/7 11/8 11/9 11/10 11/11
E-1 2,800 4,300 3,100 3,700 3,700 3,300 3,800 4,200
浪江雨量(mm) 0.0 18.5 0.0 0.5 7.5 8.5 5.0 0.0
◆H6エリア
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
H6エリア周辺地下水【G-1】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 11/4 11/5 11/6 11/7 11/8 11/9 11/10 11/11
G-1 160 160 200 140 160 230 150 ND(130)
浪江雨量(mm) 0.0 18.5 0.0 0.5 7.5 8.5 5.0 0.0
H6エリア周辺地下水【G-2】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 11/4 11/5 11/6 11/7 11/8 11/9 11/10 11/11
G-2 590 390 490 400 430 590 2,000 3,300
浪江雨量(mm) 0.0 18.5 0.0 0.5 7.5 8.5 5.0 0.0
1~4号機タービン建屋東側 2,3号機改修ウェル汲み上げ水でアンチモン125が、港湾内北側の海水でストロンチウム90がそれぞれ過去最高値
◎日報に新規事項の記載なし
<過去最高値>2,3号機改修ウェル汲み上げ水
アンチモン(Sb)-125:1.7Bq/L(2015.11.12)
これまでの最高値:1.2Bq/L(2015.11.02)
【注目点】アンチモン(Sb)-125は原子炉内部にしか存在しない核種。経路がフォールアウト(爆発による放射能の降下)であれ、地下水への直接流出であれ、炉内の放射性核種が環境中に流出していることを示している。
<過去最高値>港湾内北側
ストロンチウム-90:0.45Bq/L(2015.10.12)
これまでの最高値:0.32Bq/L(2015.09.16)
地下貯水槽
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
1~3号機放水路
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
K排水路
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
関連データ(東京電力以外のサイト)
最終更新: