9月30日(水曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている現状を考えます。
※ 情報を追加して更新します
H1東タンクエリアで内堰のボルト部分から漏洩
※9月30日午前7時48分頃、H1東タンクエリアにおいて、当該タンクエリア内堰のボルト部から1分間に1滴程度の水が滴下していることをタンクパトロール中の協力企業作業員が発見したとの連絡があった。午前9時に現場状況を確認したところ、当該タンクエリアの鋼製の内堰のボルト部4箇所において、幅10~30cm程度のにじみ痕があること、および水は鋼製の内堰に沿って設置されているコンクリート堰の上部にとどまっていて、コンクリート堰側面および床面には至っていないことを確認。また、当該タンクエリアの外堰の排水弁については「閉」状態であることから、環境への影響はないものと考えている。止水処置を行うため、にじみのあったボルト部の拭き取りを行ったところ、水の滴下はなくにじみ程度であることを確認。にじみを確認したボルト部4箇所については、午前9時35分に止水セメント等による止水処置が完了した。水は拭き取りにより回収している。
1号機 タービン建屋地下の高濃度滞留水の移送を実施→停止
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機ディーゼル発電機(B)室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中
・1号機タービン建屋地下→1号機廃棄物処理建屋へ高濃度滞留水を移送実施(2015年9月30日午前6時24分~午前11時50分)
※ 建屋地下からの滞留水移送は停止中
2号機
新規事項なし
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送実施中(2015年9月25日午後5時3分~)
※ 建屋地下からの滞留水移送は実施中
3号機 タービン建屋地下の高濃度滞留水移送を再開。移送先はプロセス主建屋
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に実施中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(プロセス主建屋)へ高濃度滞留水を移送実施中(2015年9月30日午前10時17分~)
※ 建屋地下からの滞留水移送は実施中
4~6号機
新規事項なし
◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。
◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール
新規事項なし
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。
水処理設備および貯蔵設備 セシウム吸着装置を停止
・セシウム吸着装置停止中
その他の項目に新規事項なし
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)停止中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・RO濃縮水処理設備運転中
地下水バイパス 通算83回目の海洋排水を開始
※地下水バイパス一時貯留タンクグループ3の当社および第三者機関による分析結果[採取日9月17日]については同等の値であり、ともに運用目標値を満足していることを確認。(既出)
9月30日午後2時35分より海洋への排水を開始。なお、排水状況については、午後2時42分に漏えい等の異常がないことを確認。
地下水バイパス 揚水井No.10のトリチウムが過去最高の2,300ベクレル
※地下水バイパス揚水井No.1~12のサンプリングを継続実施中。
<過去最高値>地下水バイパス揚水井No.10
トリチウム(H3):2,300Bq/L(2015.09.28)
これまでの最高値:2,100Bq/L(2015.09.21/09.24)
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
9月29日のタンクエリアパトロールや汚染水タンク水位計による常時監視において、漏えい等の異常がないことを確認。
◆H4エリア
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
H4エリア周辺地下水【E-1】全ベータ濃度(単位:Bq/L)
採取日 9/22 9/23 9/24 9/25 9/26 9/27 9/28
E-1 29,000 24,000 27,000 28,000 27,000 26,000 28,000
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 0.0 18.0 10.0 0.0 0.0
◆H6エリア
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
H6エリア周辺地下水【G-1】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 9/21 9/22 9/23 9/24 9/25 9/26 9/27 9/28
G-1 3,800 2,800 3,300 3,100 2,000 1,500 2,200 2,700
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 0.0 0.0 18.0 10.0 0.0 0.0
H6エリア周辺地下水【G-2】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 9/21 9/22 9/23 9/24 9/25 9/26 9/27 9/28
G-2 10,000 7,100 8,600 17,000 13,000 19,000 20,000 16,000
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 0.0 0.0 18.0 10.0 0.0 0.0
1~4号機タービン建屋東側
新規事項なし
サブドレン・地下水ドレン
新規事項なし
地下貯水槽
新規事項なし
1~3号機放水路 1号機放水路立坑水での測定核種がそれぞれ上昇傾向
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
K排水路の状況
新規事項なし
関連データ(東京電力以外のサイト)
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