2015年9月12日 今日の東電プレスリリース

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9月12日(土曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている現状を考えます。

「日報」に登場する主な施設(Google Mapに加筆)
「日報」に登場する主な施設(Google Mapに加筆)
 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月12日
www.tepco.co.jp  
【まとめ】今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
 【まとめ】今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
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※ 情報を追加して更新します

H5タンクエリアの内堰継ぎ目から雨水漏洩の続報:内堰および外堰内水のストロンチウム-90分析結果

H5タンクエリア内堰および外堰内の雨水のストロンチウム分析結果
<H5タンクエリア内堰内の雨水>
 ・ストロンチウム90:17 Bq/L
<H5タンクエリア外堰内の雨水>
 ・ストロンチウム90:7.9 Bq/L

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月12日

9月10日に発表された全ベータは以下のとおり

<H5タンクエリア内堰内の雨水>
 ・全ベータ  :34 Bq/L
<H5タンクエリア外堰内の雨水>
 ・全ベータ :13 Bq/L

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月12日

※ 比較するとストロンチウム-90の値が少ない(事故原発の汚染水では全ベータよりもストロンチウム-90の値が少し低いケースが多い)

C東エリアA1タンク、C西エリアB1タンクで配管の内堰貫通部分から雨水が漏洩の続報:内堰および外堰内水のストロンチウム-90分析結果

Cタンクエリア内堰および外堰内の雨水のストロンチウム分析結果
<C西エリア内堰内の雨水>
 ・ストロンチウム90:15 Bq/L
<C東エリア内堰内の雨水>
 ・ストロンチウム90:16 Bq/L
<Cタンクエリア外堰内の雨水>
 ・ストロンチウム90:24 Bq/L

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月12日

9月10日に発表された全ベータは以下のとおり

Cタンクエリア(C東エリアおよびC西エリア)内堰および外堰内の雨水の分析結果
<C東エリア内堰内の雨水>
 ・全ベータ :30 Bq/L
<C西エリア内堰内の雨水>
 ・全ベータ :25 Bq/L
<Cタンクエリア外堰内の雨水>
 ・全ベータ :44 Bq/L

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月12日

※ H5エリアと同様、比較するとストロンチウム-90の値が少ない(事故原発の汚染水では全ベータよりもストロンチウム-90の値が少し低いケースが多い)

H4タンクエリアの内堰継ぎ目から雨水が外堰に漏洩の続報:堰の溜まり水の全ベータが極めて高い値。それでも東京電力は「雨水」と表記

9月11日午後3時55分からH4北タンクエリア外堰内に溜まっている雨水について、H4タンクエリア内堰内に移送を実施していたが、回収作業が終了したことから、9月11日午後10時に移送を停止。

H4北タンクエリア内堰内、外堰内、および漏えい箇所から採取した雨水の分析結果については以下の通り。

<H4北タンクエリア内堰内の雨水>
 ・セシウム134:検出限界値(2.1 Bq/L)未満
 ・セシウム137:3.3 Bq/L
 ・全ベータ  :1000 Bq/L
<H4北タンクエリア外堰内の雨水>
 ・セシウム134:検出限界値(2.1 Bq/L)未満
 ・セシウム137:検出限界値(2.8 Bq/L)未満
 ・全ベータ  :420 Bq/L
<漏えい箇所から採取した雨水>
 ・セシウム134:検出限界値(2.1 Bq/L)未満
 ・セシウム137: 5 Bq/L
 ・全ベータ  :1200 Bq/L

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月12日

※ 東京電力は「採取した雨水」と表記しているが、全ベータがリットルあたり1,000ベクレルレベルの水を「雨水」と呼び習わすのは明らかに間違い。

H4タンクエリアの内堰で新たな漏洩

また、H4北タンクエリアにおいて、9月12日午前11時30分頃、現場パトロールを行っていた当社社員が、9月11日に漏えいが確認された箇所から約10m離れた場所の内堰より、10秒に1滴程度の滴下があることを確認。そのため、滴下箇所にビニールの受けを設置し、漏えい拡大防止措置を実施。その後、同日午後0時7分に止水材による止水処理を実施し、滴下が停止したことを確認。また、当該箇所周辺に水溜まりは確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月12日

1号機 タービン建屋地下の高濃度滞留水を移送。移送先は1号機廃棄物処理建屋

・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機ディーゼル発電機(B)室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中

・1号機タービン建屋地下→1号機廃棄物処理建屋へ高濃度滞留水を移送実施(2015年9月12日午後1時3分~)

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月12日

※ タービン建屋地下滞留水の移送は実施中

2号機 タービン建屋地下の高濃度滞留水の移送先を切り替え(移送先はプロセス主建屋→高温焼却炉建屋)

・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中

・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(プロセス主建屋)へ高濃度滞留水を移送実施(2015年9月11日午前9時46分~9月11日午後3時36分)
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送実施中(2015年9月11日午後4時58分~)

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月12日

※ タービン建屋地下滞留水の移送は実施中

3号機 タービン建屋地下の高濃度滞留水の移送先を切り替え(移送先はプロセス主建屋→高温焼却炉建屋)

・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に実施中

・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(プロセス主建屋)へ高濃度滞留水を移送実施(2015年9月11日午前9時46分~9月11日午後3時36分)
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(プロセス主建屋)へ高濃度滞留水を移送実施中(2015年9月12日午前10時16分~)

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月12日

※ タービン建屋地下滞留水の移送は実施中

4~6号機

新規事項なし

◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。

◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール・水処理設備および貯蔵設備

新規事項なし

◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。

◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置運転中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)停止中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・RO濃縮水処理設備運転中

地下水バイパス

新規事項なし

地下水バイパス 地下水バイパス揚水井分析結果(9月10日採取)地下水バイパス揚水井No.9のトリチウム濃度が過去最高値。No.10のトリチウム濃度は依然過去最高値と並ぶ2,000ベクレル

 福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果|東京電力 平成27年9月12日
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福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果|東京電力 平成27年9月12日
福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果|東京電力 平成27年9月12日

<過去最高値>地下水バイパス揚水井No.9
トリチウム(H3):330Bq/L(2015.09.10)
 これまでの最高値:320Bq/L(2015.08.20)

※地下水バイパス揚水井No.10は7月15日に2,000Bq/Lで過去最高値を記録してい以来、同じレベルで推移している。12本の井戸全体での過去最高値はNo.12で2014年6月30日に記録した2,300Bq/L。

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

9月11日のパトロールにおいて、タンクからの漏えいの兆候を早期に発見する目的で70μm線量当量率の測定を行っているが、堰床部に溜まっている雨水の影響により70μm線量当量率の測定を一部実施できないところを除き、新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されなかった。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)において異常がないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月12日

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