9月2日(水曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている現状を考えます。
※ 情報を追加して更新します
H2タンクエリアで協力企業作業員がタンクの梯子から落下、宙吊りに。救急搬送要請
※本日午前4時55分頃、福島第一原子力発電所H2北エリアのタンクにおいて、協力企業作業員がタンクの梯子を昇る際に、負傷。フルハーネスタイプとD環付きベルトの安全帯を装着していたため落下は免れたが、梯子に引っかかった状態で当該作業員が助けを呼び、共同作業者に発見された。午前5時14分に入退域管理棟救急医療室へ入室し、医師の診察を受けたところ、緊急搬送の必要があると判断したことから、午前5時56分に救急車を要請。なお、当該作業員の身体に放射性物質の付着はない。
サブドレンから地下水のくみ上げは9月3日から(報道関係各位一斉メール)
サブドレン他水処理施設の運用開始にあたり、明日(2015年9月3日)午前中より、サブドレンから地下水のくみ上げを開始いたします。
サブドレン他水処理施設の日々の運用状況については、当社HPに特設ページを設け、公表してまいります。
URL:http://www.tepco.co.jp/decommision/planaction/sub-drain/index-j.html
なお、「海洋汚染をより確実に防止するための取り組み」について、資料をまとめておりますので、ご参照ください。(資料中に☆がついている「一時貯水タンク水質確認結果」と「サブドレン・地下水ドレン水質一覧」については、新規資料となります。)
URL:http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2015/images/handouts_150902_07-j.pdf
⇒ 内容を別記事で詳報します
1~6号機
新規事項なし
◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機ディーゼル発電機(B)室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中
※ タービン建屋地下滞留水の移送は停止中
◆2号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
※ タービン建屋地下滞留水の移送は停止中
◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に実施中
※ タービン建屋地下滞留水の移送は停止中
◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。
◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備
新規事項なし
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)停止中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・RO濃縮水処理設備運転中
地下水バイパス 通算79回目の海洋排水を終了。排出量は1,875トン
地下水バイパス一時貯留タンクグループ1の当社および第三者機関による分析結果[採取日8月18日]については同等の値であり、ともに運用目標値を満足していることを確認。9月1日午前10時17分より海洋への排水を実施(既出)
していたが、午後5時50分に排水を停止。また、排水停止状態に異常がないことを確認。なお、排水量は、1,875m3。
地下水バイパス 揚水井の分析結果 揚水井No.10のトリチウム濃度は高止まり
◆8月27日採取分の揚水井No.10のトリチウム分析結果は、東京電力が1,900Bq/L、第三者機関(日本分析センター)が1,800Bq/L
◆8月31日採取分の東京電力による揚水井No.10のトリチウム分析結果は1,900Bq/L
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
9月1日のパトロールにおいて、タンクからの漏えいの兆候を早期に発見する目的で70μm線量当量率の測定を行っているが、堰床部に溜まっている雨水の影響により、一部実施出来ない箇所を除き、新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されなかった。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)において異常がないことを確認。
◆H4エリア
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
H4エリア周辺地下水【E-1】全ベータ濃度(単位:Bq/L)
採取日 8/25 8/26 8/27 8/28 8/29 8/30 8/31
E-1 1,300 1,600 820 40,000 41,000 50,000 42,000
浪江雨量(mm) 3.0 18.0 28.0 11.5 29.0 25.5 7.0
◆H6エリア
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
H6エリア周辺地下水【G-1】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 8/25 8/26 8/27 8/28 8/29 8/30 8/31
G-1 190 160 170 180 740 1,500 400
浪江雨量(mm) 3.0 18.0 28.0 11.5 29.0 25.5 7.0
最終更新: