8月27日の「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」の片隅に、ぽつんと小さく記されていた。K排水路の堰から、またしても海に水が流れでたという記事。その水は汚染物質で汚された雨水だった可能性が極めて高い。
大雨のたびに繰り返されるこの失態。東京電力は「日報」等で毎日K排水路についての測定データを公開しているが、配慮しているふりをしているだけなのか。
※なお、K排水路の排水については、同排水路内に堰を設けて、移送ポンプを設置し港湾内に繋がるC排水路へ移送しているが、8月27日、K排水路に設置したカメラ映像を確認したところ、降雨の影響により、午前0時17分から午前0時25分の間で雨水が堰を乗り越え、外洋側へ一部排水されていることを確認。
その後は、K排水路内の雨水は全てC排水路に移送しており、外洋への排水はなし。
降雨のせいで汚染度が上がる
同じ日に、東京電力が発表したK排水路排水口(つまり海への漏洩が発生した場所)の測定結果は下記。
欄外の注釈にはこうある。
降雨による表層土の流入のため上昇したものと考えられる
東京電力の発表内容をまとめると、
▼事故原発敷地内には汚染された表層土があると東京電力は認識している
▼汚染された表層土は降雨によってK排水路に流入し、放射能を上昇させ得ると東京電力は認識している
▼K排水路の出口には堰が設けられていて、そこからポンプでC排水路に汲み上げられているが、ポンプ能力を超える降雨では、堰に溜まったK排水路の放射能汚染された水が太平洋に流れ出てしまうことを東京電力は認識している。
難しい言葉でいうなら「未必の故意」。簡単にいうと「知らんぷり」。
サブドレン計画が進められている一方で、こんなずさんなことが繰り返されている。
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