8月22日(土曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている現状を考えます。
※ 情報を追加して更新します
前日搬送された協力企業作業員が死亡
※8月21日午後1時10分頃、発電所構内の1号機タービン建屋大物搬入口付近において、1~4号機タービン建屋滞留水浮上油回収作業で協力企業作業員が機材を運搬後、意識を失ったという連絡が緊急時対策本部に入り、入退域管理棟救急医療室の医師が現場に出向。当該作業員の状態から緊急搬送の必要があると判断し救急車を要請。午後2時4分に救急車にて出発し、いわき市立総合磐城共立病院に向かう。(既出)
当該作業員については、8月21日午後3時47分に搬送先の病院にて死亡が確認されたことが、元請協力企業より8月22日午前10時50分緊急時対策本部へ連絡があった。
ご冥福をお祈りします。
高性能容器(HIC)の汚染水漏れ点検の続報。新たに2基で水の染み込みを確認
※セシウム吸着塔一時保管施設第二施設に保管されているHICについては、7月22日より2順目の点検(水溜まりの確認)を行っており、8月19日時点で232基の点検を実施しているが、新たに2基のHICについて、吸水ブロックに水が染み込んでいることを確認。このことから、1順目の点検にて、水溜まりが確認されたHIC(30基)とは別に計4基のHICから水溜まりが確認されたこととなる。
また、セシウム吸着塔一時保管施設第三施設に保管されているHICについては、8月19日時点で140基の点検を実施しており、新たに水溜まりが確認されたHICは認められていない。引き続き、HICの点検を行うとともに、原因調査を行う予定。
1~2号機
新規事項なし
◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機ディーゼル発電機(B)室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中
※ タービン建屋地下滞留水の移送は停止中
◆2号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(2015年8月11日午後6時32分~)
※ タービン建屋地下滞留水の移送は実施中
3号機 ~タービン建屋地下高濃度滞留水を移送停止
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に実施中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送実施(2015年8月21日午前10時29分~8月22日午前10時)
※ タービン建屋地下滞留水の移送は停止中
4~6号機
新規事項なし
◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。
◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備
新規事項なし
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)停止中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・RO濃縮水処理設備運転中
地下水バイパス 地下水バイパス揚水井分析結果(8月22日)地下水バイパス揚水井No.9のトリチウム濃度が過去最高値
<過去最高値>地下水バイパス揚水井No.9
トリチウム(H3):320Bq/L(2015.08.20)
これまでの最高値:310Bq/L(2015.08.13)
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
8月21日のパトロールにおいて、タンクからの漏えいの兆候を早期に発見する目的で70μm線量当量率の測定を行っているが、新たな高線量当量率箇所は確認されなかった。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。
◆H4エリア
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
◆H6エリア
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
H6エリア周辺地下水【G-2】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 8/13 8/14 8/15 8/16 8/17 8/18 8/19 8/20
G-2 170 2,400 3,400 580 230 3,500 2,900 2,900
浪江雨量(mm) 19.5 7.0 1.0 2.5 21.5 0.0 0.0 0.0
1~4号機タービン建屋東側
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
地下貯水槽
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
1~3号機放水路
新規事項なし
K排水路の状況
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
関連データ(東京電力以外のサイト)
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