景気回復は7分咲き・・・らしいです

51mister

公開:

2 なるほど
1,650 VIEW
2 コメント

あと3割ですか景気の満開って

安倍晋三首相は好天に恵まれた31日、首相官邸南側の庭に植えられたソメイヨシノなど数種類の桜の花見を楽しんだ。秘書官に「満開だね」などと笑顔で話しかけた首相は、記者団から「景気回復は何分咲きか」と尋ねられると、「7分咲きくらいかな」。庭に時折吹いた強風に「この風に乗って、景気を全国に届けたい」と意気込み、「賃上げの 花が舞い散る 春の風」と自作の句も披露した。【高橋克哉】

安倍首相:「満開だね」…官邸で花見、自作の句も披露|毎日新聞|

『悦に入る(えつにいる)』という言葉があります。この記事を読み、急にそんな言葉が頭に浮かびました。

「総理、景気回復の方はだいたい何分咲きでしょうか?」
「そうだな、7分咲きってところかな、もうすぐ満開だね」

『賃上げの 花が舞い散る 春の風』(詠み人:安倍晋三)

「おおー」(記者団)

みたいなやりとりでしょうか、記者団は。アホらし。

これじゃ、上杉隆さんも古賀茂明さんも怒りますわ。

総理の俳句は記事にしなくても結構なので、新聞社に投句してもらってください。各新聞社に投句できるコーナーあるんだから。投句は本名でなくても良いです。一国の総理ですから、ペンネーム「I am ABE」でどうぞ。

ついでに、古賀茂明さんも新聞社に投句してください。ペンネーム「I am not ABE」で。安心して使ってください。この場合の「I am not ABE」は全く批判を受けようがありません。なぜならあなたは「I am KOGA」ですから。

ただ、選考をめぐって、もし古賀さんの句のほうが上位入選だと、問題がでてきます。テレビ朝日、報道ステーションスタッフ、MC古舘伊知郎さんが一斉に異を唱えます。

「承服できない!」と。

で、世間が笑福。

だいたい景気を桜に喩えてどうすんだって話です。すぐ散っちゃうんだから、桜は。
『花の命は短くて・・・』とでも詠む気でしょうか。『苦しきことのみ多かりき』が続きです。『放浪記』でデビューした小説家、林芙美子さんの有名な言葉です。

消費税10%引き上げ時期決定、17年4月

2015年度税制改正関連法が31日、参院本会議で自民、公明、次世代の党などの賛成多数で可決、成立した。

 消費税率10%への引き上げ時期を、当初の予定から1年半先送りして17年4月とすることが決まった。景気が悪化した時に増税を停止できる「景気条項」は削除された。

15年度税制改正では、景気の底上げを図る。親や祖父母から受け取った結婚や子育ての資金について、1000万円まで贈与税を非課税とする。企業のもうけにかかる実質的な税負担の割合である法人実効税率(標準で34・62%)を2・51%引き下げる。

消費税率17年4月から10%に…景気悪くても : 経済 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

もしかして、満開時期がこの消費税引き上げ直前の3月あたりの駆け込み需要で、4月には毎度のようにパッと散るということでしょうか。

「景気条項」削除とは、景気が悪かろうと消費税だけは絶対上げますよということで、法人実効税率引き下げとは、「企業全体で0.3%しかない大企業だけは税金を優遇する」ということです。「だから経済界の方々は、騒がないでくださいね」ということです。

「総理、桜のように満開時期が短くて、パッと散っちゃうような景気回復ってことでしょうか?」なんて言おうものなら、その新聞記者は、地方へ飛ばされちゃうか、クビになってしまうかもしれません。

今のご時勢では。

マイナンバー導入、消費税引き上げで、果たして賃上げ(輸出型大企業ばかりで、国民の実感もない)もどれだけの景気刺激効果となるのでしょうか。

そもそも、親や祖父母からの結婚や子育ての資金を1,000万円まで贈与税非課税にするって時点で、自分たちの稼ぎでは食べていけない世の中だからと言っちゃてるわけでして。

気前良さそうに贈与税の非課税を言いますが、少子化により贈与税の対象となる課税対象者の人口が減っているわけで、消費税引き上げて全国民から(所得に関係なく)万遍なく税収が入るなら、課税対象者が減ってきている贈与税くらい平気で減らしちゃいますよ。

しかも「結婚と子育ての資金」て、どうやって判断するのでしょうか。結婚したり、出産して子育てをしている間は、『確定申告』をしなさいとでも?

結婚、出産にかかる資金限定の贈与税非課税枠にしたって、どちらかと言えばお金持ち優遇になるのではないでしょうか。

貧乏人、苦労人を代弁していた林芙美子さんだったら、こうした世の中をどのような小説に書きあげてくれたのでしょう。

そういえば、1961年の初演から2009年まで49年間、2,017回の舞台で主演の林芙美子役を演じ続け、国民栄誉賞を受賞した故森光子さんに代わり、仲間由紀恵さん主演で『放浪記』が6年ぶりに復活します(10月14日~11月10日、東京・シアタークリエ)。

森さんが初演のときよりも6歳若い仲間さんですから、「でんぐり返し」も相当な回数になっていくのではないでしょうか。

ただ、日本経済の「でんぐり返し」だけは、ご勘弁を願いたいと思います。

「賃上げも 租調時雨れて 冬戻り」(ワタシ)
※こういうのを『悦に入る』と言います。自己満足の意。

最終更新:

コメント(2

あなたもコメントしてみませんか?

すでにアカウントをお持ちの方はログイン

  • F

    fnp1monitor

    ア○ノミクス改め、これからは「70点景気政策」と呼びましょう!

    ずいぶん高らかに喧伝する割には、景気回復が70点とは驚きました。そんな政策、大したことないじゃん。それと、「花が散る」という言葉の組み合わせは死を連想させますよね。賃上げならず死屍累々とでも言いたいのか何なのか、よくわからない句です。こっちはもろ欠点ですね。

    • 5

      51mister

      なるほど、「散る」って言ってますね。七分咲きで散ってちゃ、満開にならないですよね。どんな桜ですかね、そんなに早く散っちゃうの。メディアの「サクラ」かなぁ。