第87回選抜高等学校野球大会、いわゆる春の甲子園『センバツ』が3月21日（土）から行われる。

都道府県のトーナメントを制した1校（北海道、東京は2校）のみが出場できる夏の甲子園大会とは違い、春の甲子園は夏の大会が終わり新チームになってからの実績を元に高野連が出場校を選抜する。

高野連が選抜するとはいえ勝ち進まないことには選ばれることはまずありえないだろう。

センバツは3月なのだが、このセンバツに出場するには新チームが発足してすぐの9月か10月に行われる秋の県大会（県大会出場前に地域の大会があるところもある）でまずは優勝か準優勝（地区によって異なる）しなければならない。さらに優勝、準優勝チームは地区大会（北海道・東北・関東・北信越・東海・近畿・中国・四国・九州に分かれる）へ進み、ここでも優秀な成績を収める必要がある。

夏の大会49校に対してセンバツは32校。47都道府県に対して32校は非常に狭き門と言えるだろう。

そんな中、秋の県大会、地区大会と圧倒的な強さで勝ち上がりセンバツの切符を手にした1校がある。

静岡高校だ。

地元では『しずこう』と呼ばれる同校は夏の甲子園23回、センバツ15回と静岡県では圧倒的な甲子園出場回数を誇る超名門校だ。
センバツは過去4強が最高だが、夏の大会は優勝1回、準優勝2回という輝かしい成績を残している。

これが今年の静高の成績。

■秋季中部大会（夏の甲子園出場のため準々決勝から）
静岡○12-5●常葉橘 ※7回コールド
静岡○ 9-1●静岡市立 ※7回コールド
静岡○10-0●東海大翔洋 ※5回コールド
優勝！
----------------------------------------------■県大会
静岡○11-1●三島南 ※6回コールド
静岡○10-0●袋井 ※5回コールド
静岡○10-0●日大三島 ※6回コールド
静岡○13-8●浜松修学舎
優勝！
----------------------------------------------■東海大会
静岡○11-3●土岐商 ※7回コールド
静岡○12-2●日大三島 ※8回コールド
静岡○ 7-6●県岐阜商（延長12回）
優勝！
----------------------------------------------■明治神宮大会
静岡●4-7○東海大菅生
静岡｜101｜020｜000｜ 4
東海｜011｜101｜03X｜ 7
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なんと中部大会から東海大会までの10試合でコールド勝ちが8試合！
しかも10試合中、8試合が二桁得点というから恐るべし！

きわめつけは東海大会の土岐商戦では内山、堀内、安本の3番4番5番が3者連続のホームラン。
阪神のバース、掛布、岡田のバックスクリーン3連発はテレビで見ていて驚いたが、いまだかつて高校生の3者連続ホームランは聞いたことがない。

新チームでできて間もない時期はまだチームとしての完成度が低く未熟なためこういう試合になりやすい傾向がある。

静岡高校は昨年夏の甲子園の静岡県代表校。じつはそのときのレギュラーが6人も残っているのだ。

攻守の要、4番の堀内は1年生の夏の大会で既に背番号12をつけてベンチ入りし、秋の大会からは正捕手となり5番を打っていた。

今年の静高はなんかやってくれそうな気がしてならない。
東海大会を圧倒的な強さで制した勢いで甲子園でも大暴れしてほしい。

今大会のNo.1投手と言われるだろうMAX152キロの高橋純平くんの県岐阜商に勝ったことも評価したい。

一発勝負の甲子園は何が起こるかわからない。言ってみればどの学校にもチャンスは十分ある。

静岡県勢の優勝は2007年の常葉菊川が最後。ぜひとも静岡県に紫紺の優勝旗を持って帰ってきてほしい。

■高校野球
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