2014年10月31日 今日の東電プレスリリース

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1号機屋根パネルの1枚が取り外される。ALPSと増設多核種除去設備はホット試験運転を再開

10月31日(金曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点を中心に読み解きます。

 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年10月31日
www.tepco.co.jp  
【まとめ】今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
 【まとめ】今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
potaru.com

移動中の車両からのオイル漏れの続報

当該車両のオイルパンが損傷した原因は、駐車場付近に敷いてある鉄板と路面の段差に、車両下部のオイルパンが接触し、損傷したものと推定。10月30日午後4時10分に双葉消防本部より「危険物の漏えい事象」との判断を受けた。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年10月31日

多核種除去設備(ALPS)、増設多核種除去設備の汚染水を使ったホット試験運転を再開

※汚染水処理設備のうち淡水化装置(RO)制御盤の改造およびプログラムの変更を行うため、関連する設備を停止または循環待機運転とし、制御盤の改造を10月29日午前9時30分に開始し、(既出)

10月30日、作業が終了したことから、同日午後3時に制御盤を復旧。制御盤の復旧に伴い、ホット試験中である以下の設備について操作を実施。

<10月30日>
○多核種除去設備 処理運転状態:
(A系)10月30日午後5時14分
(B系)10月30日午後3時37分
(C系)10月30日午後3時11分
○増設多核種除去設備 処理運転状態:
[A系については停止中]
(B系)10月30日午後6時42分
(C系)10月30日午後3時37分
○高性能多核種除去設備については、引き続きホット試験を実施中。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年10月31日

1号機建屋カバーの屋根パネル取り外しが始まる

9月11日付の東京電力の資料より
9月11日付の東京電力の資料より

※1号機の原子炉建屋カバー屋根パネル2枚(南3,北3)の取り外し作業については、10月31日午前7時18分に1枚目(南3)の取り外し作業を開始。また、ダストモニタおよびモニタリングポストのダスト濃度等については、同日午前7時30分現在で有意な変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年10月31日

 【参考】1号機の屋根パネル撤去作業が始まる
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5号機で燃料移動のための原子炉開放作業を11月4日に開始予定と発表

5号機の原子炉内にあるすべての使用済み燃料(548体)を取り出すため、原子炉の圧力容器の蓋を開け、圧力容器上部の構造物を取り除く作業を11月4日から開始する予定だと発表。燃料の取り出しは来年3月からの予定で、約2か月かけて共用プールに移動する予定とのこと。

 福島第一原子力発電所5号機の燃料移動 に向けた原子炉開放作業の開始について|東京電力 平成26年10月31日
www.tepco.co.jp  

5号機とは型式が異なりますが、昨年6号機で行われた作業の写真を引用します。

原子炉開放作業前の様子
原子炉開放作業前の様子

photo.tepco.co.jp

コンクリートハッチの取り外しの様子(1)
コンクリートハッチの取り外しの様子(1)

photo.tepco.co.jp

コンクリートハッチの取り外しの様子(2)
コンクリートハッチの取り外しの様子(2)

photo.tepco.co.jp

原子炉格納容器蓋の取り外しの様子
原子炉格納容器蓋の取り外しの様子

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原子炉圧力容器蓋の取り外しの様子
原子炉圧力容器蓋の取り外しの様子

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蒸気乾燥器の取り外しの様子
蒸気乾燥器の取り外しの様子

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気水分離器の取り外しの様子
気水分離器の取り外しの様子

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原子炉開放作業後の様子
原子炉開放作業後の様子

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接触痕の様子(1)
接触痕の様子(1)

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 福島第一原子力発電所6号機の燃料移動に向 けた原子炉開放作業の完了について東京電力 平成25年10月16日
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1号機~6号機

新規事項なし

◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

※滞留水移送は停止

◆2号機
1号機と同じ4項目に加え、
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年10月27日午前10時43分~)

※滞留水移送は稼働中

◆3号機
1号機と同じ4項目。ただし「。」や「・」がある。
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中。
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中・

※滞留水移送は停止

◆4号機
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール・水処理設備および貯蔵設備 ~ALPS、増設多核種除去設備のホット試験再開も新規事項としての記載なし

上記のとおりALPS、増設多核種除去設備のホット試験は再開されたとの発表はあるものの、新規事項としての表記はない。

《共用プール》
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。

《水処理設備および貯蔵設備の状況》
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年10月31日

地下水バイパス

新規事項なし

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

10月30日のパトロールにおいて、新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されていない。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年10月31日

◆H4エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年10月31日

 福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果について(H4エリア周辺)|東京電力 平成26年10月31日
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◆H6エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年10月31日

 福島第一原子力発電所構内H6エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果について(H6エリア周辺)|東京電力 平成26年10月31日
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1~4号機タービン建屋東側

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年10月31日

 福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果(護岸地下水サンプリング箇所) | 東京電力 平成26年10月31日
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1~4号機サブドレン観測井 ~2号機のNo.18、19で前日比約3倍の上昇

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
<サブドレンNo.18>
 (10月30日採取)
  セシウム134:9.9×10^2 Bq/L
  セシウム137:3.4×10^3 Bq/L
<サブドレンNo.19>
 (10月30日採取)
  セシウム134:8.5×10^1 Bq/L
  セシウム137:3.3×10^2 Bq/L

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年10月31日

通常表記で記載すると、

<サブドレンNo.18>
(10月30日採取)
セシウム134:990 Bq/L
セシウム137:3400 Bq/L

<サブドレンNo.19>
(10月30日採取)
セシウム134:85 Bq/L
セシウム137:330 Bq/L

前日のデータは、以下のとおりだった。

(10月29日採取)
セシウム134:320 Bq/L
セシウム137:1100 Bq/L

<サブドレンNo.19>
(10月29日採取)
セシウム134:28 Bq/L
セシウム137:95 Bq/L

※前日比約3倍と、変動幅は小さくない。

 福島第一原子力発電所2号機建屋周辺地下水分析結果|東京電力 平成26年10月31日
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地下貯水槽

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年10月31日

 地下貯水槽 分析結果(平成26年10月30日分)
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10月30日分のデータでは、地下貯水槽ドレン孔水で最高値は「iの北東側」での230Bq/L。地下貯水槽漏洩検知孔水では「iの北東側」での70,000Bq/L。(ともに全ベータの値。1立方センチ当たりで発表された数値をリットル単位に換算)

以上、「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」平成26年10月31日分の変更箇所を中心にピックアップしました。
構成●井上良太

【まとめ】今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
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