2014年6月17日 今日の東電プレスリリース

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2号機,3号機でタービン建屋地下の高濃度滞留水移送先を切り替え

6月17日(火曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点を中心に読み解きます。

 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年6月17日
www.tepco.co.jp  
 [東電定例会見]海側トレンチでの止水工事が難航
potaru.com

事故原発の海側で進められている汚染水の海洋への流出を防ぐ工事のうち、トンネル部分を凍結して止水する工事がうまく進んでいない。

[New!]今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
 [New!]今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
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1号機

新規事項なし

・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

2号機 ~タービン建屋地下の滞留水移送先を、高温焼却炉建屋から3号機タービン建屋地下に切り替え~

・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

加えて、タービン建屋地下の高濃度滞留水について記載。高温焼却建屋への移送を終了し、3号機タービン建屋地下への移送を開始。

・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水の移送を実施(平成26年6月9日午後4時30分~6月16日午後2時53分)

・2号機タービン建屋地下→3号機タービン建屋地下へ高濃度滞留水を移送中(平成26年6月16日午後4時~)

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年6月17日

3号機 ~タービン建屋地下の滞留水移送先を、プロセス主建屋から高温焼却炉建屋に切り替え~

・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中

加えて、タービン建屋地下の高濃度滞留水について。プロセス主建屋への移送を終了、それに先立って高温焼却炉建屋への移送を開始。

・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(プロセス主建屋)へ高濃度滞留水の移送を実施(平成26年6月9日午後4時50分~6月16日午後3時2分)

・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中。(平成26年6月16日午後2時42分~)

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年6月17日

2号機,3号機タービン建屋滞留水の移送先変更と2号機側トレンチの凍結止水工事について

6月16日の東京電力の定例会見の動画で、タービン滞留水の移送先について言及されていた。2号機タービン建屋の滞留水は、これまで通常は隣の3号機タービン建屋に移送してきたが、トレンチを凍結止水する工事で凍結が捗らない原因にタービン建屋地下滞留水の水位変動があるとの考えから、2号機タービン建屋滞留水の移送先を通常とは異なる(遠くにある)集中廃棄物処理施設へ送っていたのだという。(遠くへ送ることで配管内の圧力損失が大きくなり、流量が減らせるという作戦だったようだ)

東京電力は6月16日の記者会見で、水位変動を抑えた結果、凍結にどれくらいの進捗が見られたかを評価した上で次の対策を行うために、いったん滞留水移送を通常のパターンに戻したとしている。

4号機~6号機

新規事項なし

◆4号機
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール・水処理設備および貯蔵設備の状況

新規事項なし

◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)停止中
・淡水化装置は水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中

地下水バイパス揚水井の状況

新規事項なし

※地下水バイパス揚水井No.1~12のサンプリングを継続実施中。

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

[よく分かる事故原発マップ]タンクエリア編
 [よく分かる事故原発マップ]タンクエリア編
potaru.com

漏洩を起こした後、パトロール強化やサンプリング検査が行われているタンクエリアの位置関係をGoogleMapのキャプチャ画面でチェック。

◆最新のパトロール

平成26年6月16日のパトロールにおいて新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されていない(一部実施できない場所を除く)。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年6月17日

◆H4エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年6月17日

◆H6エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年6月17日

1~4号機タービン建屋東側の状況

トレンチの止水がうまく行かないなどの状況があるにも関わらず「新規事項なし」

[東電定例会見]海側トレンチでの止水工事が難航
 [東電定例会見]海側トレンチでの止水工事が難航
potaru.com

事故原発の海側で進められている汚染水の海洋への流出を防ぐ工事のうち、トンネル部分を凍結して止水する工事がうまく進んでいない。

1~4号機サブドレン観測井の状況

新規事項なし

地下貯水槽の状況

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年6月17日

以上、「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」平成26年6月17日分の変更箇所を中心にピックアップしました。
構成●井上良太

[New!]今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
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