2014年4月7日 今日の東電プレスリリース

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4月7日(月曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点を中心に読み解きます。

 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年4月7日
www.tepco.co.jp  
 東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について|東京電力
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「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」の一覧ページ。過去の「日報」との比較に役立ちます。

3月25日の3号機海側モバイル処理装置での漏えいについて記載

東京電力のホームページより

東京電力のホームページより

3月25日付の日報で報告された3号機海側モバイル処理装置で、漏えい検知器が作動した件について、入口、出口、水抜きの各弁を新規品に取り換え、再稼働したことを報告。

(※ 新規記載についての読み洩らしがあり、3月次の記事の同一記事の誤記載などと解説し、ご迷惑をおかけしました)

以下、既報部分の引用

※3月25日午前10時20分頃、3号機海側モバイル処理装置*1にて、漏えい検知器が作動。現場状況を確認したところ、吸着塔に設置したドレンパン内に水が溜まっていることを確認。
漏えいした水は、同処理装置内のドレンパンの中に収まっており、外部への汚染水の流出はない。
漏えいした水は、吸着塔の空気抜きラインからの水を受けるために接続されているポリタンクから溢れたものと推定。なお、同処理装置の自動停止に伴い、漏えいは停止。
漏えい量について、ドレンパンの大きさ約3.3m×約2.0m、深さが実測値で19mmであることから、約101Lと推定。
ドレンパン内に漏えいした水の分析結果は以下のとおり。
・セシウム-134  1.2×103Bq/L
・セシウム-137   3.5×103Bq/L
・コバルト-60  1.2×102Bq/L
・マンガン-54  9.7×101Bq/L
・全ガンマ  4.94×103Bq/L
・全ベータ  7.3×106Bq/L
〔参考:モバイル処理装置処理前の水(吸着塔入口):3月24日採取分〕
・セシウム-134  1.1×105Bq/L
・セシウム-137  2.9×105Bq/L

以上から、ドレンパン内に漏えいした水のガンマ核種の全放射能量は約5.0×105Bq、ベータ核種の全放射能量は、約7.4×108Bqと推定。今後、水の回収を行う。
現場調査として、吸着塔をろ過水により加圧したところ、吸着塔出口空気抜きラインから水が流れ出てくることを確認。漏えいした原因は、吸着塔出口空気抜きラインの弁シート面からの漏えい*2により、処理水が吸着塔出口空気抜きラインからの水を受けるために接続されているポリタンクに流入し、溢れ出たものと推定。

*1 3号機海水配管トレンチ内の高濃度滞留水の放射能濃度を低減する装置
*2 弁のシート面(液体などの流れを遮る部分)に隙間が生じて、流れを止めることが出来なくなった状態

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年4月7日

新規事項はここから

その後、吸着塔入口ベント弁、出口ベント弁、吸着塔水抜きライン弁を新規品に取替え、4月7日午後1時42分、3号機海側モバイル処理装置を再起動。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年4月7日

4号機から共用プールへ移送状況

移送燃料の種類(使用済:572体/1331体、新燃料:22体/202体)
キャスクの輸送回数 27回

更新日:2014年4月7

福島第一原子力発電所4号機からの燃料取り出しの進捗状況|東京電力 平成26年4月7日

1号機~6号機

新規事項なし

◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆2号機
1号機と同じ4項目に加え、
・2号機タービン建屋地下→3号機タービン建屋地下へ高濃度滞留水を移送中(平成26年3月27日午前9時49分~)

◆3号機
1号機と同じ4項目に加え、
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年3月12日午後3時48分~)

◆4号機
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール・水処理設備および貯蔵設備の状況

新規事項なし

◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置は水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

<最新のパトロール結果>
4月6日のパトロールにおいて新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されていない(一部実施できない場所を除く)。また、堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による水位監視(トレンドによる監視または警報監視)においても異常がないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年4月7日

◆H4エリア

※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、福島第一南放水口付近、福島第一構内排水路、H4エリアタンク周辺および地下水バイパス揚水井No.5~12のサンプリングを継続実施中。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年4月7日

◆H6エリア

※H6エリアC1タンクからの漏えいを受け、H6エリアタンク周辺のサンプリングを継続実施中。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年4月7日

1~4号機タービン建屋東側の状況

サンプリングについて記載

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年4月7日

1~4号機サブドレン観測井の状況

新規事項なし

※1~4号機建屋に隣接している井戸(サブドレンピット)の浄化試験をした結果、ピット内の溜まり水から放射性物質が検出されており、その流入経路としてフォールアウトの可能性があることから、新たに1~4号機建屋周辺に観測井を設置し、フォールアウトの影響について確認することとしている。

地下貯水槽の状況

サンプリングについて記載

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年4月7日

 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年4月7日
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以上、「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」平成26年4月7日分の変更箇所を中心にピックアップしました。
構成●井上良太

 【ぽたるページ】今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
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