8月29日(土曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている現状を考えます。
※ 情報を追加して更新します
1~6号機
新規事項なし
◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機ディーゼル発電機(B)室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中
※ タービン建屋地下滞留水の移送は停止中
◆2号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(2015年8月27日午後4時39分~)
※ タービン建屋地下滞留水の移送は実施中
◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に実施中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(2015年8月27日午後4時52分~)
※ タービン建屋地下滞留水の移送は実施中
◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。
◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備
新規事項なし
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)停止中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・RO濃縮水処理設備運転中
※高性能多核種除去設備は、H8タンクエリアのストロンチウム処理水の処理を完了したことから、8月26日午後7時37分、一度同設備による処理を停止。今後H8タンクエリアにストロンチウム処理水がある程度貯水された時点で、処理再開予定。
地下水バイパス 地下水バイパス揚水井分析結果(8月27日)地下水バイパス揚水井No.10のトリチウム濃度は高止まり。1,900ベクレル
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
8月28日のパトロールにおいて、タンクからの漏えいの兆候を早期に発見する目的で70μm線量当量率の測定を行っているが、新たな高線量当量率箇所は確認されなかった。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。
◆H4エリア
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
H6エリア 周辺地下水G-2のトリチウムはさらに上昇して3,400ベクレル
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
H6エリア周辺地下水【G-2】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 8/20 8/21 8/22 8/23 8/24 8/25 8/26 8/27
G-2 2,900 310 160 330 2,100 1,900 530 3,400
浪江雨量(mm) 0.0 17.0 3.5 17.0 11.0 3.0 18.0 28.0
1~4号機タービン建屋東側 港湾内外でセシウム濃度が過去最高値(1号機取水口・2号機取水口・港湾中央・北側防波堤北側)
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
<過去最高値>福島第一1号機取水口(遮水壁前)
セシウム-134:17Bq/L(2015.08.28)
これまでの最高値:12Bq/L(2014.06.23/2015.06.27)
<過去最高値>福島第一1号機取水口(遮水壁前)
セシウム-137:62Bq/L(2015.08.28)
これまでの最高値:44Bq/L(2015.06.27)
<過去最高値>福島第一2号機取水口(遮水壁前)
セシウム-134:16Bq/L(2015.08.28)
これまでの最高値:13Bq/L(2015.05.19)
<過去最高値>福島第一2号機取水口(遮水壁前)
セシウム-137:60Bq/L(2015.08.28)
これまでの最高値:45Bq/L(2015.05.19)
<過去最高値>福島第一港湾中央
セシウム-134:14Bq/L(2015.08.28)
これまでの最高値:8.0Bq/L(2015.07.21)
<過去最高値>福島第一港湾中央
セシウム-137:65/L(2015.08.28)
これまでの最高値:29Bq/L(2015.05.20/2015.07.21)
<過去最高値>福島第一北側防波堤北側
セシウム-137:0.80/L(2015.08.28)
これまでの最高値:ND(過去には検出されず)
地下貯水槽
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
1~3号機放水路
新規事項なし
K排水路の状況 ~発表データのサンプル採取が前日分になる。分析結果の変動は、降雨の影響
今回の分析結果については、前回(8月27日)の分析結果と同様に降雨の影響により上昇した値が継続しているが、過去の変動範囲内であり、引き続き、監視を継続する。
なお、8月17日夜の降雨の影響により、一時的にK排水路に設置した堰を乗り越え外洋側にも一部排水された件の対策として、同排水路に設置したポンプのセンサーの安定稼働に必要な水位を確保することを目的に、8月28日、当該堰(高さ約70cm)の上部に高さ約15cmの鋼材を設置。
関連データ(東京電力以外のサイト)
最終更新: