福島原発事故による東北産の農産物や海産物が深刻な風評被害が叫ばれていますが、国内と海外のメディアの報道の違い、学者の一致しない見解、風評なのか真実なのか疑念を抱いている方も多くいるのではないでしょうか。
素人には判断できない
原発事故の直後に多くの方が東北産の食品を買い控えるようになりました。4年たった今も出荷制限されている品目(下記リンク参照)が多くあります。再び出荷されている品目も各地の農業組合、漁業組合の皆様が自主規制を行い、厳しい検査基準をクリアしたものだけです。しかしこのような努力が水の泡になるような情報が度々出てきます。「大気中に放射性物質が放出され続けている」「汚染水を外洋に垂れ流していました」・・・、これでは風評がなくなるわけもないですよね。私も大きな声では言えませんが福島原発周辺の食品に対しては少なからず抵抗感はあります。もはや検査結果だけでは福島原発で今なお続く問題を払拭できる状態ではないと感じています。風評に惑わされず適切な判断をすることは素人である消費者には非常に難しいことです。判断が出来なければとりあえず避けてしまうのも仕方がないことだと思います。
もっと手軽な検査環境を!
「東北産の食品はおいしいけどやっぱり不安」「東北を応援したいけど100%信じ切れない」そういう消費者に納得して再び東北産の食品を手にとってもらうにはどうしたらいいか。それには消費者が目に見える形で安全性を確認できる環境を作っていくべきだと考えました。自分の食べる物を検査しなければいけないの悲しいことですがそれが一番効果的ではないでしょうか。食の安全を脅かす存在は放射性物質だけではありません。残留農薬、食品添加物、食品偽装、遺伝子組み換えetc。現代人の食生活は多くのリスクの上に成り立っています。それらもひっくるめて個人が安全性を確認できれば、風評被害を抑え、本当に危険なものが排除されていくはずです。とにかく目に見える形で安全性を消費者にアピールしていく必要があるのではないでしょうか。
今は食品の検査は高価な測定器が必要です。個人ではなかなか所有出来ないでしょう。また専門機関に依頼しても1回数千円以上かかるそうです。家庭でも使える手軽で安価で正確な測定器の開発と普及、スーパーの食品売り場に設置するサービスがあってもいいです。ゆくゆくはスマホで「ぴっ」と検査できるそんな近未来的な時代になって欲しいです。
これからは食の安全について、消費者自らの手で守っていかなければいけないそんな時代になっていくのではないかと感じています。
原子力災害対策特別措置法に基づく食品に関する出荷制限等