お役所言葉では宅地造成のことを「開発行為」という。宅地造成工事にあたっては、役所が計画に対して許可を行うのみならず、工事がちゃんと行われたかどうかの検査も行っている。甚大な土砂災害が発生した広島のあの住宅地でも、造成工事が行われた際には役場が関与していたはずだ。
沢筋で危ない場所と昔から言われていた？ かつては地名に危険を示すメッセージが込められていた？ まるでそこに住んだ人が全責任を負うかのようなニュアンスの話が聞かれるが、開発行為を許可した役所には一切責任はないのか。被災された方のために市営住宅などの「抽選」が始まったというが、希望者の全員が入居できない状況は何なのか。避難所生活を送られている方への食事支援のあの内容は何なのか。地方の中核都市で、そのうえ政令指定都市であるにもかかわらず、この対応の貧困は何なのか。
ブツブツ考えていたら、仲間たちは体を張っていた。以下、岩手の新沼さんのフェイスブックから抜粋。読んで下さい。
山津波。
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蘇るあの日。
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臭いは違えど
行方不明者を探す家族の顔…
神にも仏にも届かん涙声…
避難所のにおい…
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明日の不安を見つめる目…
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友だろうか
親戚だろうか…
安否確認できて。
泣いて…泣いて泣いて泣いて
抱き合って…
泣いて泣いて泣いて泣いて。。
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壮絶な現場。
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鼻を切り裂く
山津波の臭い。
膝丈まであろうか…
重い山泥の中を進む。
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どうせ進むなら…と
土嚢袋に泥詰めながら…
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知らない道を進んだ。
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安否不明のおじいさんを探しに。
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わかるんだ…。
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離れて暮らし
おじいちゃんの安否を
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張り裂けそうな気持ちで
待つ家族の気持ちも。。
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捜した。
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311karats。@救護班しろー
にも手伝ってもらって。
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全部の避難所を回り…
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メッセージをくれた
息子さんには…
「絶対大丈夫だ。
俺が行くから‼︎」いつもの台詞。
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んなもん、何にもならない…。
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わかってる。
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わかってるけど。
それしか
メッセージ出来なかった。
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「生きててくれ…。」
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祈りながら
山泥を斬った。
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泥だらけの壊れかけた家の中
おじいさんはいた。。
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セッセカセッセカ
クタクタになりながら
バケツで泥出してた。
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「良かった…。」
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電気もねえから
電話も出来ねぇ。。
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おじいさんは安否不明で
捜索願いが出ている事を
知らないようだった。
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俺の電話で京都に暮らす
息子さんと話させた。
絶対的にマンパワーが必要です。
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明日、これる方
大募集します！
一緒に人のために
汗かきましょう。
今日も地獄の様な現場。
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雪と違うソレは
誰かが書いてくれてたが
溶けない。
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消えてくれない。。
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誰かがカタをつけないと
家主は帰れない。
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その日のまま止まってる。
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洗濯物も干してある。
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帰りたいだろな…。
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ならば俺がやる。
昨日に引き続き
民家への道を切り開き。
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膝まであるドロの中から
乗用車を救出して。
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畑に流れ込んだ
土砂を出し。
ドブさらいをして。
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用水路を通して。。
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今日も斬った斬った。
斬った。
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みんなが頑張ってくれたから
次々住民さんが我が家を
片付けに帰ってこれる。
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本当に感謝です。
見えない明日。
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作業四日目。
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川じゃない。
沢でもない。。
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ここは道路だった。
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昨日迄の現場を
午前中で一区切りつけ
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午後からは
１ブロック隣の集落に入った。
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数百人はいるだろうか
Facebookを通じて
集まったと言う
ボランティアさんが
元気な声と汗を流す。
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だがウラハラに
ホンの一軒上の被災家屋では
年老いた住民がクタクタに
なってる。。
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老夫婦は言う。
「何から手をつければ…」
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決まった。
311karats。✖️高校生チーム「絆」
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一気に二軒片付ける。
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床下に溜まる水を出し、
家の中の土砂を出していく。
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「絆チーム」は
一軒上の民家の
山泥を真っ黒になりながら
運んでいく。
311karats。@行動隊長
佐藤恵吾部隊は決して
笑顔のある楽なチームではない。
そこで汗を流す高校生チームの
勇姿を見て僕は泣いた。
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記者に取材を受けてる最中
だったけど泣いた。
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被災者さんの
見えない明日に泣き。
子供達への
感謝と敬意で泣いた。
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大人達に負けまいと…
一人でも多くの人を
一日でも早く前生活に
戻って欲しいと。
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若者は泥をかく。。
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あぁ。
やっぱり俺は
この巨大な家族を
愛してる。。
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昼休みにはわざわざ
支援金を届けに来てくれた
家族がいた。
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優しさがいっぱいだ。
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みんなに支えられてる。
そして
みんなで支えてる。
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明日はもっと上に
助けに行こう。
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重機も車も…
いつ入ってこれるか。
明日が見えないこの場所に。
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明日僕達は入ろう。
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一日でも早く
明日が見える様に
なって欲しいから。
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川じゃない。
沢でもない。
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ここは道路だった。。
そうだな。
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俺達はもう一度
自分達が住んでいる
その場所を自覚
しなきゃいけないね。
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もうこうなったら
いつ？何処で？
災害が起きるかわからない。
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他人事でも
そこには家族を失い
途方にくれる人がいる。
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いつ我が身に起こるのか。
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１分後かも知れない。
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明日の朝
あなたが必ず
目を覚ます保証なんて
何処にもない。
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もうそんな世の中だ。
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安全だと思っていた
山側での生活に
もう安心はない。
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山間は危険だ。。
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家はまた
建てられるかも知れない。
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だけど昨日一緒に
ご飯を食べた
家族や大切な人は
二度と戻ってこない。
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これが人が死ぬと言う事。
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これが人を失うと言う事。
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これが災害。
そうだよな。
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どんなに困難でも…
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どんなに苦境の淵に
立たされ様と…。
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この広島は
立ち上がってきた！
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何度も何度も
立ち上がってきた！
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生き抜いてきた！！
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俺にゃぁ
何も出来ないけど
また広島の立ち上がる勇姿
しっかりと見させて貰います！
広島を救え。
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考えるなら動け。
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人助けに理由なんかいらねぇ。
今、俺達に出来る何かを探そう。
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俺達には仕事がある。
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俺達には生活がある。
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だからずっと活動できる
団体とは訳が違うんだ。
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だからオシリを決めて動くんだ。
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それでいい。
それでいいんだ。
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オシリを決めて
ガリガリガリガリやるんだ。
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何週間も…な
何ヶ月も果てなく
NPO団体の傘の下で動くより
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自分のお金で…
自分の時間で汗をかくんだ。
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数日ってオシリはある
何時迄ってオシリはある。
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だけど俺達の
クオリティは高い。
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広島を見よう。
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広島を助けよう。
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汗でも後方支援でも…
今、俺達に出来る事を探そう。
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人助けに理由なんかいらねぇ。
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大丈夫。
びびるな。
311karats。がいる。
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大丈夫。
そこには既に
311karats。の足跡がある。
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目に見える道を
作りに行こう。
24日、新沼さんがテレビに映っているのを、仲間がフェイスブックにアップした。
岩手県からのボランティア…。岩手県からだけじゃない。日本中から仲間たちが集まっている。
やれることは人それぞれだろう。現場に行って体を張ること。被災地を支えるための資材を送り届けること。災害被災地を忘れることなくあれこれ考え続けることだって大切なことかもしれない。でもいまは、ダイレクトに人手が必要な時だろう。
人助けに理由などいらない。
最終更新：