2014年7月8日 今日の東電プレスリリース

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ALPS(多核種除去設備)3系統処理運転は8月に入ってからか。6号機では原子炉からプールに全燃料を移しプールゲートを閉鎖

7月8日(火曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点を中心に読み解きます。

 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年7月8日
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免震重要棟北側の固体廃棄物貯蔵庫第3棟付近で発電機から油漏れの続報 〜双葉消防本部は「危険物の漏えいである」と判断〜

同日午後0時29分に双葉消防本部より「危険物の漏えいである」との判断を受けた。また、当該漏えい箇所については、油の拭き取りを終了。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年7月8日

ALPS(多核種除去設備)A系を停止。C系で確認された腐食対策を開始。B系は7月下旬に実施予定。ALPSの全系統処理運転は8月に入ってからか

※多核種除去設備(ALPS)C系については、吸着塔2Cのフランジ部2箇所に微小なすき間腐食が確認されたことから、対策として、活性炭を充填している吸着塔1C、2Cの周辺フランジ部にガスケット型犠牲陽極を設置。

この水平展開として、多核種除去設備(ALPS)A系およびB系の同箇所についてもガスケット型犠牲陽極を設置することとし、A系について、7月8日午後1時39分に処理運転を停止。

なお、処理運転停止後、漏えい等の異常がないことを確認。

B系については、7月下旬に対策を実施予定。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年7月8日

1号機~5号機

新規事項なし

◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆2号機
1号機と同じ4項目

◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年6月16日午後2時42分~)

◆4号機
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動(4号機原子炉建屋および共用プール建屋の天井クレーンと燃料交換機の年次点検により、一時中断)
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系停止中

6号機 ~燃料冷却の一元化のため、原子炉と燃料プールを隔てるゲートを閉鎖。原子炉内の冷却を停止~

※6号機については、燃料管理の一元化を図り6号機全体の安全性を高めることを目的として、原子炉内の燃料集合体を使用済燃料プールに移動を実施。

燃料プール冷却浄化系の冷却範囲を使用済燃料プールに限定するため、7月8日、原子炉と使用済燃料プールを隔てるゲート(プールゲート)を閉鎖*。

使用済燃料プールゲート閉鎖後の原子炉ウェル水抜き作業のため、同日午前10時58分に冷却を停止(停止予定時間:14時間)。

なお、冷却停止時の使用済燃料プール水温度は25.0℃。冷却系停止時のプール水温度上昇率評価値は0.292℃/hで、停止中のプール水温上昇は約4.1℃と評価されることから、運転上の制限値65℃に対して余裕があり、使用済燃料プール水温度の管理上に問題ない。

*使用済燃料プールプールゲート閉鎖作業は、震災前の定期検査時にも行っていた作業であり、実績を有する作業

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年7月8日

*状況を調査の上、続報します。

共用プール・水処理設備および貯蔵設備

新規事項なし

◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置は水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中

地下水バイパス 〜第9回目となる地下水バイパスの海洋排出を、No.2タンク群から実施〜

※1~4号機原子炉建屋等への地下水流入抑制対策として設置した地下水バイパス設備について、地下水バイパス一時貯留タンクグループ2の当社および第三者機関による分析結果[採取日6月27日]については同等の値であり、ともに運用目標値を満足していることを確認したことから、(ここまで既報)

7月8日午前10時30分、海洋への排水を開始。排水開始後、漏えい等の異常がないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年7月8日

※ 効果のほどが定かでない状況だが、地下水バイパスの海洋排出は特記事項としてではなく、ルーチンとして、タンク水の測定結果が発表された翌日に実施される方針と見受けられる。

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

平成26年7月7日のパトロールにおいて新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されていない(一部実施できない場所を除く)。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年7月8日

◆H4エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年7月8日

◆H6エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年7月8日

1~4号機タービン建屋東側

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年7月8日

1~4号機サブドレン観測井

新規事項なし

地下貯水槽

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年7月8日

以上、「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」平成26年7月8日分の変更箇所を中心にピックアップしました。
構成●井上良太

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