事故を起こした原発の今を、ぱっと読み取りたい
東京電力はホームページ上で福島第一原子力発電所の状況を「日報」として日々情報を更新しています。
そのほか、「プレスリリース」「報道関係各位一斉メール」「お知らせ」、報道への会見時に配布される「報道配布資料」など多種多様な情報が、原子力発電所の安全な廃炉を目指す活動の報告として発信されています。
種類が多すぎて専門外の一般人の人にはとっつきにくいかもしれません。筆者自身も、専門用語やローカルな固有名詞、さらにお役所的な言葉づかいに、かなり戸惑いを感じています。
しかし、事故が起きた東京電力の原子力発電所に私たち一般の人たちが入って行って、自分たちの目で確認することは当分できない状況です。原発の敷地の中でどんな作業が廃炉に向けて進められているのか。それを知る方法は、東京電力が毎日公表してくれる日報などの情報がほとんどすべてなのです。
おそらく新聞社や通信社、テレビ局などでニュースを執筆している記者にとっても、東電からの発表がほぼ唯一のニュースソースに違いないと思います。
そこで! 要点を絞ってできるだけタイムリーに
とっつきにくい情報を、できるだけ見やすく、たとえば5分で斜め読みできるようにまとめることができれば、原発がどんな状況にあるのか、もっとたくさんの方がたが日常的に気にしてくれるようになるのではと考えたのです。
毎日更新される「日報」の前日分からの新規事項に絞って、変化の意味を東電の他のリリース類の記載と結び合わせることで、できるだけ理解しやすく伝えていきます。
できることなら、今日の天気と同じくらいの近しさで、日本中の人が原発のことを気にする習慣ができれば、廃炉を目指して日々たいへんな苦労をされている作業員の方がたを、陰ながら応援することにつながるに違いありません。
「5分で分かる原発の動き」を目指して試行を続けてます。
原発については門外漢の筆者ですが、2週間分も「日報」に付き合っているうちに、漏えいしたタンクの位置とか、2号機タービン建屋から3号機タービン建屋に汚染水を移送する理由など、少しずつですが理解できることも増えてきました。目下、1人で始めたシリーズなので、どうしても即日更新できないケースもありますが、できるだけ定時公開に近づけるようにやっていきたいと考えています。
●3号機 1月3日午前7時42分頃には、湯気は確認されず