息子へ。被災地からの手紙(2013年4月14日)

2013年4月14日 宮城県石巻市

会社の皆さんとは石巻で別れ、父さんは居残り。

その晩、けいていさんからいいアイデアをもらった。

被災地に行きたいけれど、行って何をしたらいいのか分からないという人は多いんだよね。震災から2年が過ぎたけれど、いまでも「初めて来た」という人も多い。そんな人たちを大切していかなければならないだけど、被災地の人と自然に関わるきっかけになるようなことってないかな――。そんな話をしていた中で飛び出したのがこれ。

「1時間限定で、町の掃除をしてもらうというのはどうかな。お掃除セットを持ってきてもらってさ」

被災地に行って、買い物をして、食事をして、お金を落として。
それも大切だけれど「それだけじゃ」という気持ちもあるかもしれない。
ちょっとでもいいから、何かしたいという気持ちに応えるアイデアだろう。

1時間限定というところがいいと思った。
勝手にお掃除するというところがいいと思った。
掃除する場所はどこでもいい。仮設商店街の前の通りでも、駅前の広場でも。

買い物や食事だけじゃない、もっと町に関われる方法。

「被災地ツアーお掃除付き」。こんどやってみよう。
もちろん、掃除道具も現地調達でね!