綱引き攻撃が効果的と分かったから、今日は作業も順調です。
がんばったから時間が経つのが早いのか?
あっという間にランチタイム。
今日のお昼は狐崎浜の作業小屋(震災後に寄付してもらったそうです)で、浜の漁師のお母さんたちの手料理と、仙台のお寿司屋さんがお届けの寿司、そして狐崎浜名物の焼き牡蠣です。「ボランティアに来てよかった~」と今日も思った瞬間でした。
浜の料理は豪快です。カニがこんな風にカゴにどっさり入って出てきたり。
かと思えばナマコやカキフライは繊細な薄味だったり。
浜の漁師さん、お母さんたちに感謝です!!
そして、もちろんこれ!
狐崎浜の牡蠣って、あっさりしているのに滋味深いからいくつでも食べられちゃう!
「いっぱい食べてよ。どんどん焼くからね」と笑顔の管野さん。
そして、午後も作業続行です。
浜辺で拾ったゴミをバケツリレー式に高台に上げたり、高台のゴミを拾ったり。
大きな流木を運ぶのも難儀ですが、小さなゴミを拾うのも大変です。
立ち上がって背中を伸ばしながら周囲を見わたすと、ひみつのビーチの名に相応しい美しい海。あらためて「いいところだなあ」と感じます。
でも足元にはまだまだたくさんのゴミ。砂浜には海苔養殖のポールやロープ。このビーチが早くキレイになって、もう一度みんなの憩いの海辺になればいい。ビーチクリーンに参加したみんながそう思っていることでしょう。
その時にはぜひ、もう一度遊びにきたい。この浜辺でバーベキューしたり、シーカヤックに乗ったり、シュノーケリングしたり。最高だろうな。
でも、この2日間の作業だけじゃ、まだそんな未来がやって来ないことは明らかです。
そっか、しょうがないなあ。またボランティアに来るかな。とうれしい気分でつぶやいてしまうのでした。
街でがれきを片付けたり、泥を出したりといったボランティア活動は、たしかに少なくなっています。でも復活を目指す海水浴場のビーチクリーンや、人口が減少した集落に観光客を呼び込むための施設づくりやイベント運営、こどもたちの遊び場づくりなど、被災した地域ではまだまだたくさんのニーズがあります。
見えにくいニーズは、地元の人たちとの関わりの中で具体化していくもの。たとえば今回のビーチクリーンは、ダイビングSHOPハイブリッジの高橋正祥さんや写真家の平井慶祐さんが、狐崎浜の皆さんとしっかり深く付き合ってこられたからこそ実現した活動でした。その関わりがなければ、ひみつのビーチが被害を受けていることすら知られなかったかもしれません。
被災した東北に行きましょう!
友だちや知り合いをつくりに行きましょう!
きっと見えてくるはずです。わたしたちにできることが。
でも、最初からあまり大きく構えなくてもいいかもしれません。たとえば、「おらほのラジオ体操」の動画の中に知ってる人や風景を見つけるだけでも、なんだかとってもうれしく思えるものですよ。
●TEXT+PHOTO:井上良太(株式会社ジェーピーツーワン)
最終更新: