自閉っ子育ての「がんばり方」

きのう近隣の施設で開催されているイベントに娘を連れて行ったところ突然パニックが始まってしまい、会場のど真ん中でアスファルトに寝転んでしまいました。

例によって後頭部を地面にぶつけようとするのでわたしも一緒に寝転んで、腕を頭の後ろに回しホールド。パーカーの襟を噛む娘の気分が変わるまで「だいじょぶだいじょぶ」と声をかけてそのままの姿勢でいました。

幸いイベントは終わり間際で人も少なく、まわりの方への迷惑は少なくて済んだのではないかと思います。娘の気分は意外に早く切り替わり、イベントに出店しているカレー屋さんでママが買ってきてくれたカレーをクルマに戻って食べてから帰りました。

なぜか休みの日はクルマから降りたあと素直に歩いてくれません。きのうもその前の土曜日もおんぶを断ると首と顔を思いきり引っかかれ、結局私が「負けて」おんぶで家まで帰りました。

そんな自閉っ子育てに関して、最近ふたつの試みが始まっています。

月に2回の「レスパイト」

ひとつめ。

今年の春ごろからでしょうか、学校が休みの土曜日も月に2回、日中は娘を放課後等デイサービスに預けて、わたしたち親はレスパイト(小休止)を取ることにしています。

きっかけは同じ最重度の自閉っ子を育てているママ友が「ウチは土曜日も利用してますよ。ちゃんと休まないとやってられないですよね」と言ってくれたことでした。

これまでGWや盆暮れ正月などわたしの休みの中で1日か2日デイサービスを利用したことはありましたが、普段の土曜日に使うという発想はわたしたちにはありませんでした。

「休みの日はガッツリ娘の面倒を見ること」が刷り込まれていた私たちにとって「ああ!それってアリなんだ!」と目からウロコのひと言でした(利用日数に上限はありますが、わが家はその中で収まります)。

これはきのうの夜。満腹で上機嫌

クスリの服用

ふたつめの試み。

10月から、娘の興奮や過緊張を和らげるため、抗精神病薬の服用を始めました。

夏にパニックが頻発してとても大変だったこともあり、薬の相談も兼ねて、改めて娘の状態を専門の医師に診察してもらうことを決意。そこから診察までに数ヶ月かかってしまう現状(というかずっと以前からそう)はなんとかならないかと思いつつ、ようやくその日が訪れました。

先生は、診察室に入ってからの娘の様子をちょっと見ただけで「薬を継続的に飲みましょうか」と言いました。その薬は睡眠の改善も期待できます。先生は「まずはちゃんと眠れることです。親が倒れたら意味がない」と付け加えました。

あまり薬に積極的ではないと聞いていたその先生が、じっと座っていない娘と、娘に引っ張りまわされているわたしの様子を見て即座にそう言ったこと。

これを、わたしも妻も「やっぱりこの子は大変だっていうことなんだな」と解釈しました。

大人でも引きはがせない力で(引きはがすのは逆効果なのでしませんが)髪の毛を掴まれたり服を噛まれたり、道路を歩くだけで緊張したり、家でもずっと何かに焦っていたり、夜中に起こされたり…。

わたしも妻もこれらを「行動療法など、なにがしかの工夫や努力で娘の行動を変えるようにしなければ」と思い込んでずっとがんばってきたので、先生のこのひと言はまたしても目からウロコでした。

そうか、わが家の暮らしは「既に非常事態」だったんだ。夕食を食べながら妻とふたり「がんばろうとしすぎてたのかもね」「いや確かにがんばったがんばった。でもそういえば大変だったわww」なんて笑ってしまったほどでした。

思いどおりにはいかないけれど

先週の土曜日は待ちに待ったレスパイトの日でした。しかしデイサービスに預けて1時間ほどで「身体に発疹が出てしまいました」という連絡が……すぐ迎えにいき、午後は病院へ。

幸い大したことはありませんでしたが、初めての病院で診てもらうのがこれまた一大事。待ち時間も診察も本当に大変なのです。

おまけに痒みが不快なのか機嫌も悪く…楽しみだったレスパイトの日が一転、修羅場と化してしまいました。まあそんなこともありますよ、ね(T_T)

一方、耳かき1杯から始めた抗精神病薬の服用によって娘がどうなったかというと…

「効果も耳かき1杯程度だね」というのが正直な感想で、こちらもさすがに「アラ不思議!すぐによい子に大変身♪」とはいきません。2度目の診察を経て現在は「耳かき2杯」をお試し中です。

大変だった8月のふたコマ

「医療」と「その人らしい生き方」とは

わたしの母親のガンが再発してから亡くなるまでのことや、3年も続いたコロナ禍によって「医療」と「QOL(Quality of life 生活の質、生命の質とも)」について考えることが多くなりました。

抗精神病薬の服用と休日のデイサービス利用、これはその2つそのものですね。

ウチなんかより大変なお家はたくさんあると思いますが、うまく行かなくて弱音を吐きたくなっても「がんばりが足りない」なんて考えず、休むことを「サボること」なんて思わず、どうか心と体の安寧を求めて欲しいです。

人生の残り時間をはっきりと意識するようになったいま、わたしたち親と娘が「自分らしく生きる」とはどんなことかをよく考えていきたいと思っています。

とりあえず娘には「笑顔は減らさず、でもちょっと落ち着いて。そしてあと2時間寝てください」なんて都合のいいお願いをしています。さてどうなりますか(*^-^*)