2月のある日、いつものように娘が21時30分ごろ寝ついたのでわたしたち親は寝酒と海外サスペンスドラマを楽しんでから23時30分ごろ寝室へいきました。
すると、ベッドの上にちょこんと座った娘が「おお来たか!」と言わんばかりにニコニコして待っていました。
「あー起きちゃったの!ゴメンゴメン、さあみんなで寝ましょう寝ましょう♪」
と娘を横にして布団をかぶせ、いつものリクエストどおり娘のこめかみのあたりにわたしの腕を乗せます。
これは珍しくない風景です。しばらくすればまた寝るはずです。
そのうち寝るさ…ん?
しかしこの日の娘はテンションが高くなかなか横になってくれません。まあこのテンションの高さは真夜中に起きた時によくあることで、娘が起きている時間は長くても2時間ぐらいのはず。
原因は知りたいですし起きないで欲しいのは山々ですが、仕方ないことです。「どうせそのうち寝る。だからイライラしない」のがわたしたち親の心の健康にとって大切なことです。
でもこの夜はいつもと違いました。娘のハイテンションが止む気配が一向にないのです。そのうち娘の気持ちはますます高揚して「ふざけてわたしの髪の毛をつかむ」ことを始めました。
本気じゃないとケガをする
パニックなどの不快感やイライラから髪の毛をつかむのと違って「ふざけて髪の毛をつかむ」のは娘の問題行動のうちいま一番困っていること。寝ぼけてやっている時はほどけやすいのですが、しっかり起きているのでなかなかその手をほどくことはできません。
そのうちわたしもさすがにイライラしてしまい、怖い顔で「こら!」「ダメだ!」と言いながら力を入れて娘の指をほどくことを繰り返しているうちに、娘も本当に怒ってしまいます(怖い顔を見せたり大きな声を出しても何も良いことはないどころか逆効果になってしまう障害だとわかってはいるのですが、うーん、つい…あとでいつも凹みます)。
わたしが横になったままだと勝てないので、電気をつけて二人とも膝立ちの状態に。そこから先は「本気の取っ組み合い」です。
爪を立ててわたしの服の襟元や袖口を狙う娘の両腕をつかむと、今度は噛もうとしてきます。ここで娘のイライラが頂点に達して大パニックに。泣き叫びながら上半身を激しく前後左右させ、自分の後頭部や側頭部を壁にガンガン叩きつけようとします。
危険なので娘の足を引っ張って頭がせめて枕にあたるようにするわたし。そこで空いた両手で思い切りわたしを引っかく娘(わたしを引き寄せようとしているだけですが、わたしが抵抗するので結果こうなる)。そんな攻防が続きました。
そして夜は明けた
この「異常なハイテンション」は昨年インフルエンザにかかった時に1回だけありました。しかし今回はその時を上回る乱れぶりだったと思います。
寝ぼけているのとはレベルが違うというか、言葉は悪いですが「何かに取り憑かれている」という表現がぴったり来ます。この障害が理解されていない時代にはきっとそんな見方をされてきた悲しい歴史もあるのではないでしょうか。
どのような過程を経て娘が正常に戻ったのかあまり覚えていませんが、気がつくと時計は朝の5時30分を示していました。娘の表情はすっかり穏やかに。まさに「憑き物が取れた」ように劇的に変わっています。
ゆうべ、娘の脳みその中ではいったい何が起こっていたのでしょうか?不思議ですね(知りたい!!)。
休むことにしました
真夜中に起きたあと、すやすやと二度寝している娘を無理やり起こして学校へ行かせたことは数えきれないぐらいあります。その経験から娘はトータルで6~7時間寝れば問題ない(そのせいで不機嫌になったりしない)とわかっています。
でもこの日の娘は2時間しか寝ていません。
やっと再び寝ようとしている娘を時間ギリギリまで寝かせたとしてもあと1時間半(前日と合わせても3時間半)。さすがにかわいそうなので学校は休ませることにしました(寝顔が可愛すぎるという大きな武器もあります)。
そして思い切ってわたしも会社を休むことにしました。起きたあとの娘の情緒が心配だったというのもありますが…正直言うと、わたしも「少し寝たい。心身ともに限界だ」と思ったのです。
風邪をほとんどひかず持病もないわたしが自分のことで何の躊躇もなく「休もう」と思ったのは初めてかも知れません。「ギブアップ」です。
やっぱり気圧?
10時に起きた娘は時折わたしに寄りかかったり「ごはんもってこい」と突き放したりしながらiPadやアンパンマンキーボードをいじって過ごしました。心配した大きな情緒の乱れはありませんでした。
でもその表情はやっぱりちょっと冴えません。前の晩のあの取り憑かれたようなテンションは、いったい何が原因だったのでしょう?
熱はないし、食欲はすごいし、快便だし…やっぱり思い当たるフシは「天気(気圧)」しかありません。前の晩はどうかというと、雪でも降りそうな冷たく湿っぽい空気で、どんより重そうな空でした。
台風や爆弾低気圧による嵐の時、雪が降りそうなどんよりした空の時、うちのマンションにはある特徴が見られます。
・外の温度よりもマンションのエントランス内の方が寒い(夏でも冬でも)
・自宅の玄関ドアがものすごく重くなる
出かける時も帰ってきた時も。マンション内にも関わらず空気に「異変」を感じる時、娘の情緒が乱れる確率はすごく高い気がするのです。
もしみなさんがわが家へ遊びに来てくれるとして、エントランスが「外より寒い」と感じたら娘の機嫌が超絶悪い可能性が大きいです。注意してください(^_^;)。