先日、ZOZOの前社長の前澤さんが、「なぜ前澤友作はアートを買うのか?」という番組に出演していました。その番組では、前澤さんがオークションで60億円もの資金を投じて現代アートを購入していました。
その様子を見ていた小学校1年生の長男。おもむろに紙に絵を描き始めました。
長男の描いた絵画
5分後・・・描き上げた絵を持って長男がこちらにやってきました。
「ちゃーちゃん、この絵を60億円で買って!ねー!お願い!!」
現代アートっぽい絵を手に法外な金銭を要求する長男。
ここからは長男と言い合いの始まりです。
「現代アートみたいですごいじゃん!でも、ちゃーちゃんは60億円もお金持ってないよ。」
「えー!(怒)じゃあ、50億円でもいい!」
「50億円は無理だなぁ。」
「じゃあ、5億円!・・・500万円!・・・500円!・・・」
通常オークションでは値段がどんどん上がっていきますが、逆にバナナのたたき売り状態です。
最近、自分のお金で買い物をするようになり、だんだんお金の価値が分かってきた長男。せっかく長男が自分でお金を稼ごうと考えて一生懸命描いた絵です。交渉の末、30円で落札しました(実際には財布に29円しかなく、29円で我慢してもらいました)。
たった29円ですが、自分が描いた絵がお金に変わったことが嬉しかったのか、長男は初めて自分の力で稼ぎ出したお金を握りしめて、嬉しそうに手作りの貯金箱に入れていました。
目に見える形で認める
長男とのやり取りで感じたことがあります。
「すごいね」「上手に描けたね」という言葉だけでは伝わりづらかったものが、お金という目に見える形で認められたことにより、褒められたことがハッキリと長男に伝わったようです。こういった小さな努力が目に見える形で報われることで、それが積み上がって、大きな自信に繋がってほしいです。
自分で作り出したものがお金に換わることが経験できたことで、絵を描くだけでなく、楽器を演奏したり、歌を歌ったり、知識を持っているだけでもお金(価値)を生み出せるということに気づくキッカケになってくれればと思います。
夢を買う価値
ちなみに、芸術に疎い私には現代アートがなぜあんなに高額で取引されるのかまったく分かりません。でも息子の描いた絵が、将来何かの拍子にアートとして評価されて、もしかしたらこの絵が本当に60億円の価値になるかもしれないと妄想すると、なんだかワクワクします(笑)
よく「宝くじで夢を買う」と言います。確率的には損する可能性が高いと分かっていても、当選日まで「もしかしたら当たるかもしれない。当たったら何をしようか。」とワクワクできるところに価値があり、10億円が当たるかどうかは関係ないと言う人もいます。
現代アートはよく分からないけど、自分にとっては宝くじと同じで夢を買うものだと感じた出来事でした。