今日も朝から豪華!ご自身の畑で収穫した野菜や地元の食材にこだわって作っている館主(女将さん)特製の手料理です。1品ずつていねいに料理を説明してくれます。
写真中央にあるのはヤマメの南蛮漬け。そして奥にある小鉢のミニトマトはこちらの畑で育てられたものです。これが驚くほど甘い!原料としている自家製トマトジュースもいただいたところ完飲。正直あまり得意ではなかったトマトジュースを自分がゴクゴク飲めるとは思いませんでした。それほど甘く癖のないジュースです。
予定していた一閑張りを用意できないことを女将さんから告げられ、お詫びとともに今日の代替案を提案していただきました。
もともと予定していた資料館に行ったあとは、遠野駅に向かい、その近くで活動している遠野旅の産地直売所の『まちぶら』を体験してみてはどうか。ということでした。そして、最後に宿でランチをいただくことにします。
「地元の人と触れ合う」ことも楽しみの一つでもあるので、予定から一部変更してご提案いただいたプログラムを体験することにしました。
3.11東日本大震災 遠野市後方支援資料館
宿を出発してまず訪れたのが、こちらの資料館です。遠野市は岩手県の真ん中に位置し、内陸と沿岸部をつなぐ中継地点でもあります。(地元の方はパーの形にして手の甲の部分が『遠野』。5本指を『沿岸部につながる県道』と表現してくれました)
立地だけでなく、競技場などの公的施設や民宿が多かったこともあり、震災直後から『全国から集まった支援物資を集めて各地に分配』『自衛隊など支援部隊の活動拠点』『ボランティアの宿泊先』など市内には多くのヒト・モノが集結し、ここから沿岸部の被災地へと送り届けられました。
実際には、3.11の前からもしもの時に備えた後方支援の取り組みは始まっていました。地域の避難訓練ではヘリコプターが出動。炊き出し、トリアージ訓練を中心に官民一体で実施していたといいます。そして震災が発生し、訓練のおかげもあり、各所と即座に連携。また、農家が多い遠野市の住民からお米等を集めて要請の有無問わずに送り届けたというエピソードもあります。
後方支援の重要性がよくわかる内容です。
遠野旅の産地直売所「まちぶら」
資料館の後は、遠野駅近くにある『遠野旅の産地直売所』へ。
こちらでは、1時間半で遠野のまちを散策するプログラム『まちぶら』を手掛けています。“遠野物語を知って、歩いて、食べる探検”をコンセプトとした探検コースがいくつか設定されており、今回は初めての訪問かつ子連れということで配慮していただき、特別コースを組んでくれました。
ガイドさんと一緒にまず向かったのは、遠野を代表する和菓子店『まつだ松林堂』さんです。
創業150年を迎えるこの老舗で代々受け継がれてきた銘菓『明がらす』。米粉をメインに練り上げた棒状のお菓子をスライスして販売しているのですが、まちぶらでは特別に商品化されない『端っこ』をいただくことができます。職人さんの間では端っこを外に出すことはNG(プライドが許さない)とされていたのですが、同プログラムでのみ提供が実現しました。
お金を出しても食べられない部分なので貴重。お店で表現されていたとおり、食感はお餅とらくがんの間。シャリシャリとモチモチを同時に味わえます。着物姿で対応してくださった女将さんに抱っこされた息子も大満足でした。
続いて訪問したのは、ガイドさんお気に入りのそば屋『伊藤家』さん。
そば屋さんで何を体験するかというと…。
これは予想外の展開!なんと、お店の方がはまっている『笑いヨガ』の体験です!笑うことは健康に良く、たとえ“本当は”笑っていなくても笑顔を作って「ワッハッハー」と声に出すと元気になるということです。
始めにお店の方がお手本を見せてくれ、その後に自分たちが続きます。
笑いだけでなく
「えがった(よかった)!えがった(よかった)!」
という掛け声も店内に響き渡ります。
若干恥ずかしさもありましたが、しばらく続けてみるとすっきりした気がします。
美味しいお蕎麦を食べられて、気持ち的にも元気になれるという一石二鳥なお店です。(そばはまたの機会に食べたい!)
最後は『とおの物語の館』を見学しました。展示物に触れると影が動き、話が始まるなど館内には仕掛けがたくさん。見たり聞いたり触ったりして、昔話を楽しめる体感型の博物館です。
遠野はビールの原料になるポップの生産地として知られる地域。ガイドさんからは「夏はビールフェスを盛大にやるのでぜひまた!」と最後に紹介され、再訪問を約束したのでした!(自分よりはビール党の妻の方が乗り気でした!)
お腹が空いてきたので、家(大森家)に帰ります。