この日、娘にとって4回目となるはずだった乗馬体験(ホースセラピー)は雨で中止になってしまいました。お馬さんのことを覚えているのかいないのか、娘の行動に興味があったのですが、次回の11月に持ち越しです。
中止の場合はこの日のイベント主催者でもある児童発達支援事業所内で「ピザづくり体験」。
みんなでつくったピザを特製の窯で焼いてみんなで食べるんです!
娘はとっても不器用
自閉っ子には不器用な子が多いと言われます。自閉症スペクトラムは生まれつきの脳機能障害ですから、手先を動かす際に脳からの指令がうまく伝達できなかったり、「感覚過敏」など彼ら独特の「手触りなどの感じ方(時には違和感)」がスムーズな動きを妨げてしまうということもあるでしょう。
そして重度の知的障害もあるうちの娘はさらに輪をかけた不器用さん。毎週通っているこの児童発達支援事業所では「OT(作業療法)」といって、道具を使った細かい作業や、ブランコ、トランポリンといった運動もしています。
ひとりたたずむ
場所こそ毎週通っている事業所ではありますが、ふだんは一緒にならないお友達も大勢参加していたこの日。娘はピザづくりの工程別材料別に分けられたグループの輪の中に入っていこうとしません。
といっても決して機嫌が悪いわけではなく、ほかのみんながワイワイ楽しんでいる様子を感じながら笑っています。
参加者の中でもダントツで不器用なクセにいったい何様なのか(笑)「みんな楽しそうでいいじゃん♪」みたいな上から目線でニヤニヤしていることがよくあるのです。
破壊系はおまかせ
しかし、ふだん娘のOTを担当してくれている先生が娘に「ある作業」を提案したところ、娘はゲラゲラ笑いながら夢中でやってくれました。
ひとつは「バジルの葉っぱをむしる」。もうひとつは「ゆで卵の殻を剥く」です。
そうそう、丁寧な作業は嫌いな娘でも、こういった「破壊系」の作業ならおまかせ!さすが先生は娘の特性をよくわかってくれています(^_^;)
謎の触感は排除
続いてママが「ほらこれを伸ばしてみようよ~」とピザ生地を渡してみたところ…
触った感じが気に入らないのか、生地を遠くへ放り投げてしまいました(汗)。
さあできたよ
それでもそのあとはママが後ろから二人羽織状態で生地を伸ばし、トッピングを乗せてなんとか1枚完成。ママとおばちゃんが作ったもう1枚も加えて、先生たちお手製のピザ焼き窯で焼いてもらいます。
焼きあがりました!自分でむしり取ったバジルも使って、おいしそうにできたね(^^)/
ふだんピザには興味を示さない娘も、この日はたくさん食べてくれました。次にピザづくりをする時は破壊系の作業にも丁寧さを盛り込んでいこうね。もう生地は投げないでね(;^ω^)。
娘は「気分を崩すスイッチ」を他の子より多く持っているような気がして、新規のイベント参加には躊躇することもあります。
もちろん「やっぱりダメだったね」ということもたくさんありますが、こんな風に輝くような笑顔を見せてくれると「来てよかった!」とつくづく思いますし、パパもママもその日のお酒がおいしくなって最高です(*^-^*)。