7月21日、花巻球場で行われた準々決勝で、高田高校は盛岡大付属高校に5回コールド14対0で敗れた。
前日行われた金ケ崎高校との引き分け再試合では、堅実な攻撃でコールド勝ちをおさめた高田高校だが、盛岡大付の猛攻の前に今年の夏の戦いを終えた。この大会で高田高校は、勝敗がついた全試合がコールドゲームだったことになる。
21日の朝コンビニで地元紙の岩手日報を買ったら創刊140周年の記念特集が折り込み付録で付いていた。特集のタイトルは「武士道」。岩手県盛岡市出身の思想家で、国際連盟事務次長を務めた新渡戸稲造の著書『BUSHIDO』の言葉と、岩手県北上市出身のボクサーで世界3階級王者、八重樫東のリングでの写真が時代をこえてコラボする迫力の16ページ。その中に、こんな言葉があった。
「あなたの敵を誇りとしなさい。そうすれば、敵の成功はあなたの成功でもある」
You are to be proud of your enemy; then, the success of your enemy is your success also.
「勇気——勇敢と忍耐の精神」と題された第4章にある言葉だという。
高田高校はベスト8で敗れ、甲子園に行くことはできなかった。先輩たちが甲子園に残してきた「貸し」を取り返しにいくことは叶わなかった。
それでも——、高田高校の勇気ある戦いを讃えたい。
野球部の3年生たちにとって、甲子園を目指す戦いの「次」はなくても、輝く明日へ向かう「次」はずっとつづくのだから。
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