【世界一周の旅・南米編 Vol.1】ペルーの古都・クスコ

ペルー南部にあるクスコは標高約3,400メートルに造られた大きな街です。人口はおよそ30万人。13世紀にインカ帝国の都として、初代皇帝マンコ・カパクが建設したと言われているペルーの古都です。

インカは13世紀、南アメリカ北西部に興り、15~16世紀に最盛期を迎えたインカ族の国。最も栄えた時には現在のエクアドルからチリまでの広大な土地を支配した巨大な帝国でした。しかし、そのインカ帝国も繁栄を極めていた16世紀、スペインの侵略により突如滅亡してしまいます。征服したスペイン人はインカの建築物を破壊し、その上に現在のコロニアル調の建物を作ったといいます。

ことごとく破壊されたかのようなクスコの街でしたが、カミソリの歯も入らないと言われるほど精密に組まれた建物の基礎となっているインカの石組みまでは崩すことはできませんでした。クスコの街はこれまでに幾度となく大きな地震に襲われてきました。この時、スペイン人が建てた教会などは大きな被害を受けたものの、インカの石組みはびくともせず、今もなお、その姿を街のあちこちで見ることができます。

首都のリマからバスに乗り、憧れていたインカの古都・クスコに到着したはいいものの、そこは標高約3,400メートルの高地。いきなり高山病にかかってしまいました。クスコの洗礼を受けた私は、1、2日ほど安宿のベッドの上で苦しんでいたのです。

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クスコ