旅のランドスケープ「大森駅にあるブロンズ製の縄文土器」

iRyota25

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どうしてブロンズの縄文土器なんでぇ、なんてケチつけたってしようがないよ。この縄文土器はそれこそ歴史的なモンなんだから。そいつを記念するために、わざわざ青銅でレプリカをこしらえて、ここJR大森駅のホームに鎮座いただいてる訳なんでぃ。

知ってんだろ、かの有名なモース博士が、横浜から新橋に向かう汽車の窓から線路脇に貝塚を発見して、そいつをきっかけに日本に考古学ってもんが盛んになったってんだから。その記念すべき日にちはっていうと、明治10年の6月19日なんだってよ。なんでぇ、明治10年っていえば南洲西郷隆盛が担ぎあげられて、九州で内乱が起きてたちょうどその真っ最中じゃねえか。武士の誇りを取り戻したいっていう復古的な大事件が起きてる一方で、もっとず~っと昔のことをことを研究しましょうなんて話が始まっていたって、なんだか皮肉な感じもするねぇ。

モース博士が発見したっていう貝塚は駅からそんなに遠くはないよ。ただ、たぶんここだろっていう候補地が2カ所もあるってぇから大変だ。どっちが正真正銘ですってことを調べんのが考古学ってもんじゃあねえのかね。ま、学問以外にもいろんな事情ってもんがあるのかもしれねえけどよ。

この縄文土器は貝塚で発見されたのを2倍の大きさにしてモニュメントにしてるんだってさ。大森駅に来ることがあったら、指先でコンコーンと叩いてみなよ。どんな音がするもんかねぇ。「なに、文明開化の音だって?」バカなこと言っちゃいけねえよ。

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