時々、どうかした拍子に耳に飛び込んでくる言葉がある。これもそのひとつです。
「あんたたちはさ、3月11日を忘れないって言ってくれるんだけど、自分には忘れたくても、忘れることなんかできねえんだよ。」
その言葉は、ふとした瞬間にとつぜんやってくる。これまで何度、いろいろな場所で、同じ言葉を耳にしたことだろうか。
………………
思い出せ。噛みしめろ。できることならその思いを自分自身の記憶にしてしまいたい。だが、そんなことできるのか?
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泥の中から突き出た白い手
泥の中に体がつながっているのかすらわからない白い手
生きて再会することができた人の手のあたたかさ
そしてまた目に浮かぶ、あの白い手
………………
忘れることなんかできないという言葉は、「もう二度と、誰にもこんな思いをしてほしくないだけなのよ」という言葉と同じだ。辛い気持ちに突っかい棒をかまして話してくれる、やさしく響く言葉の向こう側にあることを、感じとれない人などいない。
4年という時間は、語るにはまだあまりにも短すぎるんじゃないか。
最終更新:
iRyota25
東北のみなさんはやさしいから言葉もまあるいんですよね。でも、噛みしめてみると切実な思いや厳しい現実がまあるい言葉に包まれていることに気が付くことがあります。大切なことを今までどれほどスルーしてきたか。よくよく噛みしめるようにしたいと思うのです。今だからなおのこと。
onagawa986
うん、短い
まるで昨日のことのように思い出せる
忘れられないよね
あんなとんでもない日々
忘れられるはずがない