私たちはいま、ガンジーやマザー・テレサと同じく素晴らしい、世界の歴史の中に輝く宝石と同じ時間を生きているのかもしれません。その思いを強くします。
パキスタンの女子学生マララ・ユサフザイさん。女性の教育の権利を奪い圧政を敷く過激派に対する批判と、平和を訴える運動を11歳の頃から始めた彼女が、中学校から帰宅するスクールバスの中で銃撃を受け、瀕死の重傷を負ったのは2012年10月9日のことでした。
彼女は奇跡的に命をとり止めました。回復した彼女は支援してくれた人々への感謝の気持ちとともに、次の言葉を贈りました。
私は今までと同じマララです
親愛なる皆さん、私は2012年10月9日、左の側頭部をタリバン兵に撃たれました。友達も撃たれました。彼らは銃弾で私たちを黙らせようと考えたのです。しかし、そうはいきませんでした。その時、沈黙の中から数千の声が上がったのです。
過激派がさらに彼女の命を狙うと声明しているのに、マララさんは続けてこんなに強い言葉を語るのです。
テロリストたちは私たちの目的を変えさせ、私の意志をくじこうとしたのですが、私の人生で変わったことはひとつだけでした。それは、弱さや恐怖、絶望が死に絶え、その代わりに強さと力、勇気が生まれたということです。私は今までと同じマララです。私の意志も変わっていません。私の希望も、夢もそのままです。
マララ・ユサフザイさんは乗り越えているのです。そして「私は今までと同じマララです」と言っているのです。
私たちの言葉で世界を変えることができます
親愛なる兄弟姉妹の皆さん、私たちはあらゆる子どもの輝ける未来のために、学校と教育を求めます。私たちは平和と教育を目指す旅を続けてゆきます。誰も私たちを止めることはできません。私たちは自らの権利を求めて声を上げ、その声を通じて変化をもたらします。私たちは言葉の力と強さを信じています。私たちの言葉で世界を変えることができます。私たちはともに、団結して教育を求めているからです。その目的を達成するために、知識という武器を装備し、連帯と団結という盾で身を守ってゆこうではありませんか。
マララさんは、本とペンを「最強の武器」と呼び、「全世界の無学、貧困、テロに立ち向かう」ことを呼びかけます。彼女は、あらゆる子どもたちの教育を受ける権利を訴えています。タリバンやすべてのテロリスト、過激派の子どもたちにも教育を受けてほしいと。そして、私を撃ったタリバン兵さえ憎んでいませんと。
平和を求める人だけが持つ限りない強さがマララさんの中に輝いています。
彼女のために、私たちにできる、とてもシンプルで、とても大切なことがあります。それは、彼女の精神を自分のものとして、私たちの心に種をまき、彼女と同じ強さを育てていくこと。寄付も手紙を書くこともすばらしいけれど、彼女が訴える平和への思いを共にすること。
「支援」ではなくて、共にあること。
私たちは同時代を生きる仲間、兄弟姉妹なのです。