粟島の「島びらき」イベント、特産品販売コーナーにてとある料理に遭遇した。
島じゃがコロッケ、その名も「わかめっコ」
なんと、コロッケの中にわかめ、茎わかめが入っているのだ。米と肉以外は何でも島でとれるという粟島。その中でもじゃがいもは甘くて絶品だと評判だ。島では昔から、家庭料理としてコロッケが作られていたそうだが、何気なく来島者に振る舞っていたところ、評判が評判を呼び、いつしか有名になったという。
まったく気取らない、一見どこにでもある食べ物だが本当にうまい。
1時間後、あまりにうまかったので、もう1個買いに行こうとすると・・・、
まさかの売り切れ。
島のイチオシとも言える食べ物だが、特に粟島のお店で販売しているわけでは無いという。食べるためには、民宿への事前予約が必要とのことだ。しかし、もちろんそんな予約はしていなかった。
「わかめっコ」・・・、まさに【島の隠れメニュー】とも言えそうな存在だ。
・・・とは言えである!
これで諦めるのはやはりモドカシイ!次粟島を訪れるのはいつの日になるかもわからないのだ。終始悶々としていたが、ひとつの考えがふと僕の頭をよぎった。
―――待てよ、コロッケなら自分で作れるんじゃないか?
と、言うわけで、コロッケ売場のお姉ちゃんに「わかめっコ」の作りかたを教えてもらった。こうなったら自分で作るしかない。僕は島で具材を買い揃え、聞き書きのレシピを握りしめながら、粟島をあとにした。
「わかめっコ」を作ってみる。
【材 料 (12個ぶん)】
・粟島産じゃがいも (中)5個
・粟島産わかめ 好みの量で
・粟島産茎わかめ 好みの量で
・たまねぎ (中)1玉
・塩こしょう 適量
・砂糖 適量
・小麦粉 適量
・卵 1個
・パン粉 40g
【作りかた】
●1.わかめ、茎わかめは、パッケージに従って戻しておく。
●2.じゃがいもの皮をむき、茹でて(蒸かして)マッシュ状に潰す。
●3.水で戻したわかめ、茎わかめ、玉ねぎをそれぞれみじん切りにする。
(わかめ、茎わかめは、なるべく細かく刻んだ方が食べやすい!)
●4.玉ねぎ、茎わかめをそれぞれ油でじっくり炒める。茎わかめは砂糖を適量振って味付けをする。
※同時に炒めても良いが、別々に炒める方が、茎わかめの味わいが引き立つとのこと。
●5.炒めた具材を休ませ、あら熱を取る。
●6.潰したじゃがいも、わかめ、炒めた玉ねぎ、炒めた茎わかめをボウルに入れて混ぜる。塩こしょうを振って味を調える。
●7.混ぜた具材を、食べやすい大きさに手で丸める。
●8.丸めた具材に小麦粉、溶き卵、パン粉の順番で衣をつける。
●9.中温の油で揚げる。
(温度が高いと中が割れてしまうので注意!)
感想は・・・
・・・やはりうまい!
調理者の腕はともかく(?)、純粋に素材の良さを実感した!じゃがいもの優しい甘さにわかめの風味がほどよくマッチしていると言えば良いだろうか。
おそらく、普通のコロッケと大して作り方は変わらない。ただ材料として、わかめ、茎わかめを使用している点がひとつのポイントであり、最大の特徴だ。わかめ、茎わかめ自体の風味が抜群なので、それらの存在が良いアクセントになる。茎わかめのコリコリ食感も面白い。
ここでは教わったとおり、茎わかめはシンプルに砂糖で味付けしたが、醤油や一味唐辛子を足すなど、色々試してみても良いかも知れない。
とにもかくにも、味の決め手は「粟島産の」具材である。
・・・てコトは!やはり、粟島に行くしかない。
粟島
人口約340人の小さな島ながら、粟島ならではのグルメがいっぱい!美食家は粟島に行くべき!
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粟島「島びらき」とは?
粟島の観光シーズンの訪れを告げる一大イベント。例年ゴールデンウィークに行われている。