数年前、僕はラブホテルと呼ばれるレジャー施設で清掃のバイトをしていました。ラブホの職場環境は「面白いと思えば面白い、特殊と思えば特殊、普通と思えば普通」という何とも不思議な感覚があります。このシリーズ?では謎の多いラブホテルの舞台裏に少しずつ迫っていきたいと思います(脇汗)。
掃除をやりすぎて体を負傷する清掃員
ホテル掃除は体が資本!どんな仕事も体が利かなかければ何もできないのは同じです。しかし、掃除をするなかで体を酷使して負傷する清掃員もいます。冬は食器を洗う際に手がガサガサになり、やがて握りこぶしを作ると手の甲にヒビが入り、皮膚があかぎれになって激痛を伴います。
温暖な国で育ったフィリピン人のKさんは手のあかぎれを経験したことがないらしく、冬は常に手がボロボロで悲惨でした。友人の勧めで使い出したアロエ入りのハンドクリームで症状がやわらいだそうです。
風呂掃除で鎖骨を負傷!肩が上がらなくなった
週末の忙しい時間帯は1日に20部屋くらい掃除に入る日があります。時間内に清掃を終わらせるためにフルスピードで体を動かすわけです。風呂掃除を担当する人は風呂場の水滴をくまなく拭き取るために、タオルを持った腕を上下左右に激しく振り続けます。これをやり過ぎると腕に相当の負担がかかるらしく、8時間ぶっとうしで風呂掃除をした翌日に肩が上がらなったことがあります。
朝、いつも通り起きようとしたとき・・・体を起こそうとしても首が上がらず、ベッドに3時間以上張りついた状態が続きました。このときはガリバーが小人にロープで縛りつけられた気持ちが分かりました。寝返りをうちながら上体を起こそうとしても右腕に激痛が走り、うんともすんとも・・・なんです!
枕元にあった携帯電話を使って父親と連絡を取り、そのまま車で病院に搬送されました。整形外科でレントゲン撮影をした結果、右腕の付け根にある鎖骨が浮き上がった状態で関節が腫れあがっていたようです。担当医師は「こんなになることはあり得ない・・・何かしたんですか?」と聞かれたので、「風呂掃除をしすぎて・・・」みたいなおかしな会話になって空気が止まりました。
ホテル内を走りすぎてアキレス腱を負傷
ホテルの建築構造はそれぞれの部屋の出入り口が独立していて、1階が駐車場で2階が客室になっていました。従業員は掃除に入る度に何度も階段を上り下りします。布団を交換するときや備品が足りなかったりすると、リネン室と客室を何度も走って往復します。これを1日20~30回繰り返すうちに足は徐々に疲弊していくようです。
ある朝、起きてみると左足に激痛が走りました。あまりの痛さに足を地面につけることさえできません。病院で診察を受けると左足アキレス腱炎症という診断でした。自分の利き足は右足なので軸足となる左足で踏ん張る機会が多いため、知らずのうちにアキレス腱に負荷がかかっていたらしいのです。
これはもう酷くて松葉杖の生活が2日間続いて仕事を休みました。復帰してからもアキレス腱の痛みは続き、客室の階段を1歩1歩上がる度に激痛が走りました。風呂係から運動量の少ない客室係に移されたものの、階段を登るのに2~3分かかるという地獄を味わいました。
鎖骨を負傷したり・・・アキレス腱を負傷したり・・・
それにしても。。。
スぺランカー体質じゃね?
スぺランカーとは?