職場でパチスロを打つ清掃員 【素敵なラブホ事情8】

 数年前、僕はラブホテルと呼ばれるレジャー施設で清掃のバイトをしていました。ラブホの職場環境は「面白いと思えば面白い、特殊と思えば特殊、普通と思えば普通」という何とも不思議な感覚があります。このシリーズ?では謎の多いラブホテルの舞台裏に少しずつ迫っていきたいと思います(脇汗)。

ラブホといえばパチスロ?

ビジネスホテルやシティーホテルと違い、ラブホテルはレジャーサービスが充実してます。大型テレビやTVゲーム機、カラオケなどが標準装備されている部屋も珍しくありません。小型のサウナや露天風呂、日焼けマシーンまで設置するラブホもあります。これだけ揃っていれば別名レジャーホテルと呼ばれる理由も頷けますね。

数あるレジャー設備の中でも、一際目立つ存在がパチスロだと思います。ど派手なネオンを光らせて、美麗な液晶画面に映るゲームやアニメのキャラクターに誘われて、ついついスロットを打ってしまう人も多いはず。僕がバイトしてたホテルにもスロットがあり、北斗の拳、鬼武者、吉宗など、人気のスロットマシーンで遊ぶお客さんが沢山いました。

スロッターのKさんは仕事そっちのけパチスロに夢中!

清掃員のKさん(フィリピン出身40代女性)はプライベートでもパチスロが趣味でした。部屋にに入るとき、スロットがフィーバー状態で放置されていると大変です。「ナオキ!ほら大変!出てるよ~!ほら出るよ~!」とセルジオ越後ばりのなまった日本語で煽り立ててきます。そんなときは、仕事そっちのけでスロットに興じるのがKさんでした。

連チャンすると金のメダルが出る仕組みになっていて、メダルの枚数に応じてブランドバックやTVゲーム機などの高価な景品と交換することができます。Kさんはヴィトンの財布を狙っており、あと1歩でゲットできるので必死です!「ナオキ~!200円持ってない?あと200円で全部でるよこれ~!」と目を血走らせてくるので、小銭を貸したこともありました。「ごめんね~すぐ行くからね~先行っててね~」と職場を放棄するKさんに笑えました。

吉宗でPS3とWiiをゲットしたY主任

仕事の合間にコツコツとスロットを打って、ゲーム機をゲットした社員もいました。Y主任という幹部クラスの人です。Y主任は深夜に点検中の部屋に入っては、毎日スロットを打ったそうです。Y主任はメダル獲得のコツを知っているらしく、「6号室の吉宗はバグがある。バグ中にフィーバーすると連チャンが止まらなくなる」と攻略理論を熱く語っていました。

Y主任はPS3とWiiを1ヶ月でゲットするという快挙を成し遂げました。それからというもの、Y主任は点検中の空き部屋に入っては大画面テレビにWiiを繋いで遊んでいました。「ナオキくんも遊ぼうよ!」と誘われて一緒にゲームを遊ぶこともありました。

故障したスロットを直すためにカップルと対面する

たまに困るのが誤作動を起こしたスロットを直すときです。機械のバグを直すにはマシーンの内部にあるリセットボタンを押します。そのために客室に入りますが、お客と直接顔を合わせるのが気まずかった(笑)。プライバシーを守りたいお客さんは、洗面所のカーテンを閉めて女性を隠していました。なんか悪いことしてるみたい・・・?

客によってはカップルで堂々と待っているときもあります。ちょっと恥ずかしいですね・・・。「失礼しま~す」みたいな感じで部屋に入ると、男女の関係になった熱々のカップルに直視される!ドMにはこの背徳感が堪らないと思います。1つのプレーみたいなもんですね。