数年前、僕はラブホテルと呼ばれるレジャー施設で清掃のバイトをしていました。ラブホの職場環境は「面白いと思えば面白い、特殊と思えば特殊、普通と思えば普通」という何とも不思議な感覚があります。このシリーズ?では謎の多いラブホテルの舞台裏に少しずつ迫っていきたいと思います(脇汗)。
常連客を大切にするのがラブホテル
ラブホにはいろいろお客さんが来ますけど、なかでも大切にしたいのが常連客です。毎週欠かさず利用されるお客さんは車で分かります。防犯上の対策で車台番号をメモするのですが、常連客は車種とナンバーを自然と覚えちゃいますね。「あ、またこの人だ!今日も6号室に入ってる」という感じで、常連客は自分のお気に入りの部屋を持っている人が多いです。今回は印象深い常連さんのエピソードを紹介したいと思います。
毎日のようにデリヘルを利用する常連さん
ほとんど毎日のようにデリヘルを利用している常連客がいました。週4~5回の割合で足しげくラブホテルに通う人は珍しいので印象に残ります。デリヘル代とホテル代を少なく見積もっても1万5千円はかかるので、1週間に6万円以上、1ヶ月に30万円近いお金をデリバリーヘルスに注ぎ込む計算になります!
「おまたせー!今日も会えたね~☆」という優しいデリヘル嬢の声が玄関越しに聞こえてきます。ある意味、一途ですよね。月に30万円も貢いでくれる男性なんて滅多にいないだろうから。このまま結婚しちゃえばいいじゃん!と密かに思ってたけど、やっぱり遊びなんでしょうね。
不本意なあだ名を付けられる常連さん
通称『ベンツババァ』と呼ばれる常連客の女性がいました。その女性は旧式の白いベンツを運転して、恋人と思われる若い男性とホテルに来られます。滞在時間が4~5時間と休憩のお客さんとしては長い人でした。その女性客が退室した後に清掃に入ると、いつも大量のゴミが部屋に散らばっています。
スーパーで購入したと思われるお惣菜の食べ残しが大量に放置され、お菓子の袋が散乱し、ワインの瓶が床に転がっています。散らかった部屋を掃除するのは大変なので清掃員に嫌がられていました。口の悪いベテランの女性スタッフは「またベンツババァが散らかしてるよ!」と悪態をついてたけど、「自分だってババァじゃん!」と男性スタッフにツッコミを入られてました。
昼間っからラブホに来るタクシーの運転手
まっ昼間からタクシーでラブホテルに乗り付ける常連客もいました。一般の人がタクシーで来るんじゃなくて、タクシーの運転手さんが仕事中に来るんです。部屋の駐車場には〇〇合同タクシーという企業名の入った営業車が駐車されており、異様な空気を放っていました。
その運転手さんは不倫をしているらしく、後から別の車で女性客が来て運転手さんの部屋に入っていきます。ラブホをデートの待ち合わせ場所にするなんて、大胆不敵な手法だと思いました。しかも仕事中に不倫を決行するなんて二重の大罪ですよね・・・?